最後は結局、妻が選ばれる。残された40代独女の結末【#婚外恋愛8】
どれだけバッシングされても、決してこの世から消え去らない不倫。
お互い籍を入れないままの恋愛。パートナーが複数存在する恋愛。
恋愛相談家・ひろたかおりが従来の「婚姻」の外にある恋愛と、その心理を傾聴する。
突然の終わり
— 「ダメだったのよね、もともと」
H子(36歳)はうつろな表情でつぶやくと、両手に包んだマグカップに視線を落とした。
細かい雨が降る平日の午後。いつものカフェで待ち合わせる約束をしたとき、H子は珍しく外のテーブル席に座りたいと言った。
喫煙をしないのにどうして、と思ったが、顔を合わせてみるとその理由がわかった。
「これで良かったんだよねぇ」
下を向いたまま、H子が続ける。普段はニットにスカートのような女らしい格好で過ごすことの多いH子が、今日はパーカーを着ていた。ジーンズは長いこと足を通していなかったことがわかるようにくたびれていて、それはまさに今のH子の心境を表しているようだった。
「まぁ、続いたのがおかしいよね」
そう答えると、H子はゆっくりと顔を上げた。薄いメイクしか施していない顔は、目の下を縁取るようにできたクマのせいで老け込んだ印象を与え、そっと視線を外した。
H子は、既婚者の彼と別れたばかりだった。確か2年は付き合っていたはずだが、その交際は順調で、独身であるH子はその関係を気楽に楽しんできた。
周りにバレず、仕事やプライベートに影響することもなく続けることができたのは、ひとえに彼の奥さんのおかげだったと思う。ふたりの仲は”奥さん公認”だったのだ。
だが、その彼から突然「もうやっていけない」と宣言され、H子は捨てられた。
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