「私は結局、どう生きたいのか」モラハラ父と夫に支配されてきた女性が、人生を変えた「最初の一歩」とは

2025.09.28 LIFE

結婚して変わっていった夫

結婚生活が始まると少しずつ夫の様子が変わっていきました。「お前は家事もろくにできない」「なんでそんなことも分からないんだ」厳しい言葉が日常になり、Eさんの行動を逐一チェックしては否定するようになったのです。

 

最初は「疲れているから八つ当たりしているだけ」「私がもっと努力すれば大丈夫」と思おうとしました。けれど夫の態度は日を追うごとにエスカレートしていきました。予定を伝えても「そんな話は聞いていない」と責められ、少し意見を返そうものなら「俺に逆らうな」と怒鳴られる。

「仕事に出たい」と言っても家から出ることを許してもらえませんでした。その夫の言動は、幼い頃に父から浴びせられた言葉にそっくりでした。

「この結婚は間違いだった」

そう気づいても、家を出て実家に戻ることはできません。 父の顔を見るのは、おそろしい。そして「親子の縁は切った」「お前は娘じゃない」と責められると思ったからです。結局、Eさんは逃げ場を失い、夫のいる家で耐えるしかありませんでした。

 

自分に自信を持つことで変わって行く日々

父の反対を押し切って選んだ結婚でしたが、夫の本性が明らかになるにつれて、Eさんの心は再び押しつぶされていきました。「お前は何をやらせてもダメだ」「俺の言うとおりにしていればいい」日々の生活は父親の支配と重なり、Eさんは「また同じ檻の中に閉じ込められた」と感じるようになりました。

 

しかし、父の支配に縛られていた少女時代とは違い、Eさんは大人になり、「心を守る力」を少しずつ見つけようとしていました。

逃げ場のない生活の中で、Eさんは小さな楽しみを探し始めました。自分が本当はやりたかった仕事関連の本を読んだり、好きな紅茶を入れたり。その時間がEさんの心のバランスを保っていたのです。

 

そして、その小さな積み重ねが、Eさんの心を保つ大切な支えになっていったのです。もちろん、それでモラハラが消えるわけではありません。夫の暴言に傷つく日々は続きます。けれど、自分を取り戻す瞬間があるだけで、絶望に沈み切らずに踏ん張ることができたのです。

 

そしてEさんは少しずつ考え始めました。

「私はどう生きたいのか」

「この先も誰かの顔色だけを見て生き続けるのか」

父と夫、二人のモラハラに自分の人生を壊されていいのか、Eさんは「自分はどうしたいのか」を考えました。

 

自分の人生を取り戻すための一歩 次ページ

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク