甘いものがやめられない…更年期の女性がやりがち!実は「避けたほうがいい食べ方」とは?【栄養専門医が解説】

「甘いものやパンがやめられない」「食べるとすぐ太ってしまう」「食べる時間や食欲がなくて朝食はコーヒーで済ませがち」など、更年期世代の女性の食生活に関する悩みは尽きません。あなたも何かしら悩んでいることがあるのでは? 更年期を元気に過ごすために必要な栄養素をしっかりと理解して、体重もうまくコントロールしながら過ごしたいものですよね。

日頃から更年期世代の女性患者さんから寄せられる食事に関する悩みを栄養療法で解決している医師の梶尚志先生に、更年期女性にとって栄養学的に避けたほうがいい食べ方と正しい摂取方法について教えていただきました。

※写真はイメージです。

 

 

更年期世代の女性がやりがち!よくない3つの食事パターン

更年期世代の女性患者さんが私の治療を受ける前に行っていた食習慣としてよく聞くのが、次の3つのパターンです。これらはどれもおすすめしません。正しい食べ方を知っておきましょう。

 

1. 甘いもの・糖質がやめられない

更年期世代の女性で非常に多いのが、甘いものやパン、麺類、フルーツなどの糖質を頻繁に摂っているケースです。このような食べ方は血糖値の乱高下を招き、自律神経を刺激し、イライラ・不安感・ホットフラッシュ・疲労感を悪化させます。

●正しい食べ方
「甘いものを我慢する」よりも、毎食、「たんぱく質をしっかり摂ること」を心がけましょう。カロリーがしっかり摂れて脳のエネルギーが充足し、血糖の乱高下がなくなって安定すると、自然と甘いものへの欲求は減っていきます。

 

2. 朝食を抜く・コーヒーだけで済ませる

「太りたくないから朝は食べない」「時間がなくてコーヒーだけ」という方は多くいます。しかし、これは更年期の不調を悪化させる典型例です。朝食抜きは低血糖を招き、日中の強い眠気や集中力低下、昼食以降のドカ食いにつながってしまいます。

●正しい食べ方
無理してたくさん食べる必要はありませんが、低血糖や低カロリーによって更年期の不調を悪化させないために、次のことを心がけてみてください。量は少なくても、肉・魚・卵・豆乳・ヨーグルトなど、たんぱく質を含む朝食を摂りましょう。時間がないときは、無添加のプロテインを豆乳でシェイクして飲むだけでも違います。

 

3. 誤ったヘルシー志向による栄養不足

サラダ中心、脂質を極端に避ける、肉や卵を控えるなど、「健康に良さそう」という誤ったイメージや知識、ヘルシー志向が行き過ぎた食事を選んでいる方も多いです。実は、誤ったヘルシー志向が行き過ぎることで、栄養不足を招いているケースも目立つのです。更年期はホルモンの材料となる脂質・コレステロール・たんぱく質が特に重要ですので、不足しないようにしましょう。

●正しい食べ方
脂質は魚やオリーブオイルなど良質な脂質を選べば問題ありません。また肉、魚、卵、大豆製品などの良質な動物性たんぱく質も必要です。これらを恐れず取り入れるようにしましょう。たんぱく質は、ゆで卵や豆腐のミニパック、納豆など手軽に用意できるものは準備しておけば、時間がない朝食にもサッと取り出して食べられます。

 

 

筋力低下や骨粗しょう症予防のために更年期女性が意識的にとっておきたい栄養素

その他、更年期ではエストロゲン低下により、筋肉量と骨量が同時に落ちやすくなります。筋力低下や骨粗しょう症予防のためにも、意識的に摂取したいのが次の栄養素です。

 

たんぱく質

●多く含む食品
肉、魚、卵、大豆製品など
まず最優先として摂取したいのがたんぱく質です。筋肉だけでなく、ホルモン・酵素・神経伝達物質の材料でもあり、不足すると疲労感や気分の落ち込みにつながります。特に、大豆製品は、大豆に含まれるイソフラボンがエストロゲン様の作用がありますので、症状の緩和に効果的な食品です。

 

カルシウム・マグネシウム・ビタミンD

●多く含む食品
カルシウム:乳製品、小魚、大豆製品、海藻類
マグネシウム:ひじき、ほうれん草、玄米、アーモンド
ビタミンD:魚、キノコ類(干しシイタケ、マイタケ)
次に重要なのがカルシウム・マグネシウム・ビタミンDです。カルシウムだけを摂っても、吸収を助けるビタミンDや、骨代謝を支えるマグネシウムが不足していると効果は限定的です。このように栄養は単体ではなく、組み合わせて考えることが大切です。

 

鉄・亜鉛

●多く含む食品
鉄:貝類、レバー、豆乳、小松菜、赤身肉
亜鉛:牡蠣、レバー、赤身肉、卵
鉄・亜鉛も見逃せません。更年期女性は若い頃からの鉄不足が続くことで、「隠れ貧血」の方が多く、倦怠感や動悸、メンタル不調の原因になりがちです。鉄と亜鉛も組み合わせて摂取することで、より効果を発揮します。

 

▶関連記事▶後編『更年期、食欲が抑えられない!何を食べても太る…原因は「意志の弱さ」でなく、食事のタイミングと回数にあった⁉【栄養専門医が解説】』では、更年期女性にとってのベストな食べるタイミングや頻度、空腹時間についてや、よくある更年期女性の食べ方の素朴な疑問を解消します。

 

【取材協力】

梶 尚志 先生

梶 尚志 先生
総合内科専門医、家庭医、日本抗加齢医学会専門医、医学博士
岐阜県可児市にて「梶の木内科医院」院長を務め、一般内科・腎臓内科をベースに、分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)を用いた診療を行っている。薬だけに頼らず、食事と栄養から体調を立て直すアプローチを得意とし、2025年7月名古屋駅前に薬を使わない栄養療法クリニック「七夕医院名古屋院」を開院、特に更年期女性の「原因不明の不調」改善に定評がある。著書に『更年期の不調の原因は、栄養不足が9割』(あさ出版)などがある。

『更年期の不調の原因は、栄養不足が9割』

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