40代独身の平均貯金額が936万って本当?全然足りない私はどうすればいい?
大人の女性であれば、あふれる情報に振り回されすぎることもなく、自分のペースで着々と貯金をしている方が多いようです。人は人、自分は自分、という価値観は大切ですが、そうはいっても気になるのが他の人の貯金事情。
貯金が少なすぎると、何かの時に周囲へ迷惑をかけてしまうかもしれないと、まじめな人ほど気になるようです。
一人暮らしの40代は、平均してどのくらい貯金をしているのでしょうか。
40代の独身の貯金は、本当に平均936万円です
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2017年)」によれば、一人暮らしの40代では、平均貯蓄額は936万円になっています。
その一方、一人暮らしの40代のうち、貯蓄ゼロの人が45.9%もいます。
貯蓄がない暮らしはまさに自転車操業で、何かのアクシデントがあったら経済的なダメージが大きくなってしまう可能性があります。
自分や家族が病気やケガで治療費が必要になったり、大型家電(冷蔵庫やエアコンなど)が壊れて新しく買い替えたり、突発的な支出は思いがけない時こそ必要になるものです。
そんな時に貯金という蓄えがあれば安心です。落ち着いてトラブルにも対処できるでしょう。
しかし、貯金がなければ借金に頼らざるを得なくなります。誰かに借りれば、「貯金がないのかしら…」と思われ信用を落としてしまうかもしれません。カードローンやキャッシングはすぐに借りられますが、金利が高くついてしまいます。
「貯金は手取りの20%が目安」は本当なのか?
では、どのくらいの貯金をしていくとよいのでしょうか。一般的に、手取りの20%を目安に貯めていくとよいとされています。毎月20%ずつなら、5カ月で1カ月の収入分になりますので、1年たつと2.4カ月の貯金になる計算です。
では、1年間で100万円貯めようと思ったら、毎月いくら貯めていけばよいのでしょうか。
年2回のボーナス時にそれぞれ20万円ずつ貯金すると、合わせて40万円になります。残りの60万円を12カ月で割ると、1カ月につき5万円ずつです。5万円が月の手取りの20%とするならば、逆算して収入は25万円ということになります。
1カ月の手取り収入…25万円
毎月の貯金:5万円×12カ月…60万円
ボーナスの貯金:20万円×2回…40万円
合計で100万円です。
それは無理でも「10年後に100万円にする」という発想
月に5万円の貯金が難しかったり、ボーナスがなかったり、人によって状況はさまざまです。先ほどの計算を見ただけで、自分には1年で100万円の貯金は無理、と諦めるのは早計です。
突発的な支出に備える貯金は収入の2、3カ月分は必要ですが、それ以外の貯金の目的が老後資金など長期的なものであるなら、すぐに100万円の現金を準備できなくてもよいのです。
なぜなら、貯金などには「利息」があるからです。
利息とは、お金を銀行などに預けると、預ける金額と期間に応じてもらえるお金のことです。
現在、大手銀行の普通預金の利息は0.001%。100万円預けると、1年後には0.001%=10円増える、という仕組みです。これではあまり増えません。
では、定期預金の0.01%ならどうでしょう。同様に、1年後には100円増えることになりますが、これもさほど増えるとは言えません。
では、投資信託で1%の運用をしたらどうなるでしょうか。この場合は、100万円が1年で1万円増えるので合計101万円になります。10年だと、1年複利で110万4622円。
逆に考えると、10年後100万円にするには、今91万円あればいいという計算になります。
(91万円を年利1%で運用したら、10年後には100万5206円、1年複利計算)
もし、3%の運用なら、今75万円あれば、10年後に100万7937円になります。
1%や3%の利回りなら、リターンは小さいほうですが、リスクも小さいので比較的安全です。
このように、一気に貯めなくても時間をかけることでお金を増やす方法があります。
投資は元本保証ではありませんが、リスクは大きなものから小さなものまで多種多様にあります。
時間を味方につける資産運用を、資金づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ファイナンシャルプランナー(AFP)。36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録FPパートナー
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