「抜け毛」が増えるのは、季節の変わり目のせい?ストレスのせい?「育毛鍼灸師が教える「異常信号」と、髪を生やすためにできること

シャンプー後の排水口や枕に残った髪の毛を見て、「今日、抜けすぎじゃない…?」と不安に感じることはありませんか?ある程度は抜けるものだと思いながらも、「このまま様子を見ていて大丈夫なのだろうか」と考えてしまう人も多いでしょう。

これまで2万人以上のからだの不調に向き合ってきた育毛鍼灸師・白石明世氏は、こうした抜け毛の変化を“心身の状態を映す重要なサイン”として捉えています。本記事では、白石氏の著書から、ストレスや季節の変化によって起こる抜け毛を東洋医学の視点でどう考えるかを紹介します。

※本記事は書籍『だるさ・疲れ・不眠・不妊・抜け毛 なんとなく不調がスッキリ解消!すごい腎活習慣』(白石明世:著/徳間書店)から一部抜粋・編集したものです

 

ストレスによる抜け毛の検証~「1日100本抜ける」は本当?

「1日にどれくらい髪の毛が抜けたら危険ですか?」

患者さんからよく聞かれるのがこの質問。一般的には「1日に100本くらいは普通」といわれます。ですが、100本って正直どれくらいかわかりますか? 体感ゼロじゃないですか?そこで先ほどの質問への私の答えは、いつもこれです。

「『ん?』と違和感を覚えたら、そこが危険信号です」

お風呂の排水口を片づけるとき、ドライヤー後の洗面台や床を見たとき、朝に枕を見たときに「ん? 多くない?」と心がざわっとしたら、いつもより抜けているサインです。その「自分センサー」を、私はいちばん信用しています。

とはいえ、「1日100本説」がどうにも気になる。ある日、思い立って自分の頭でプチ検証をしてみました。

元旦、夫の実家から帰ってきた日。この日はお湯だけで髪や頭皮を洗う「湯シャン」だけでなく、シャンプーも使って頭を洗ったのですが、出るわ出るわ髪の毛が……。「これは、さすがに多い」と、思わずパシャリ。

数日後、その日はたまたま夫が不在で、明世フリーダム! で過ごした日のシャンプー後にも写真を撮ってみました。落ちている髪の量を見て、思わず声が出ました。

「マジか!」あきらかに少ない。やっぱり、ストレスが強い日の抜け毛は、目に見えて増えるんだなぁ、と。

念のため申し添えておくと、私と旦那さんの家族はすごく良好で、お父さんもお母さんも優しくて大好き! とはいえ、人のお宅に泊めてもらうことは、少なからず気を遣い、ストレスがかかるもの。そのちょっとしたストレスがあった日とノンストレスの日で、写真のような違いが出たのです。ストレス、恐るべし。

振り返ってみると、この一年とにかく忙しくて、お風呂から出るたびに「ちょっと引くレベル」で髪が落ちていたように思います。

AIに写真を読み込ませたら、年齢判定はまさかの「40代後半〜50代」。何回撮り直してもそのあたり。ひどい。けどまあ、AIは正直かつ遠慮を知らないだけ。つらいけど、きっと正しいんでしょう……。

抜け毛の量が増えている。そんな自分を振り返ってみて思ったのは「私は本当に、このままでよいのだろうか?」ということ。答えはもちろんNOです。髪の毛は、幸せのバロメーターでもありますね。あなたの幸福度は今、どれくらいですか?

 

季節の変わり目に抜け毛が増えるワケ

「春と秋になると、枕と排水口がすごいんです」

これも、毎年のように聞くお悩みです。はっきりしたエビデンスがあるわけではありませんが、臨床を重ねた体感として、春と秋に抜け毛が増える人が多いのは確かです。

東洋医学では、人の身体は自然のリズムとずっと会話しながら生きていると考えます。1日の寒暖差、月の満ち欠け、春夏秋冬の移り変わり。それに合わせて身体の内側もこっそり調整している、という感覚です。

東洋医学では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)が互いに支え合うチームだと考えられています。 「肝」が血を巡らせ、「脾」が血を生み、「肺」が全身に行き渡らせ、「腎」が生命力として蓄(たくわ )え、「心」がそれらを統率する。この循環が穏やかに回っているとき、髪も自然に健(すこ)やかでいられます。

季節の変わり目に髪の変化を感じるとき、それは「異常」ではなく、身体が自然の流れに必死に順応しようとしているサインでもあるのです。だからこそ東洋医学は、不調のある場所だけを見るのではなく、季節・心身・生活全体の巡りを整えることを大切にしてきました。

髪はその人の生き方や、今の状態を静かに映し出す存在。季節の変化とともに現れる小さなサインに耳を澄ませること。これが健やかな髪を育てる第一歩と言えそうですね。

 

▶育毛に「鍼灸」や「ツボ押し」がいいってホント?

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