子どものスマホ依存にイラーっ!「制限を断固として受け入れない」改善のための奥の手、ベターなのは実は…?
こんにちは、心理学者の内藤誼人です。心の動きと社会は切り離して考えることのできない表裏一体の存在です。働く女性の皆さんに、仕事、家庭、自分自身の3つの視点から、「知っておくと人生がスムーズに動き出す」心理学の知恵をお伝えします。
連載2回目までは更年期世代の女性が悩む「ダイエット」「だるさ」について、従来にない心理学からのアプローチで解説しました。続いて、今回と次回の2回に渡り「子どものこと」についてお話します。
【心理学者が教える「8割がんばらない」生き方】#3
「子どもがスマホをやめてくれない」。あまりにもありふれていて、なおかつ深刻な悩みですが
子どもがスマホばかり触っていることに対して、不安を感じない親はいないのではとすら思います。何しろ、最近の子どもと言えば朝起きてから寝るまで、一日中ずっとスマホを触っているのが普通ですから。
オーストラリアでは、2025年12月10日から、16歳未満の子どもにSNS(フェイスブックやXなどのソーシャルネットワークサービス)利用を禁じる法律まで施行されました。他国のこととはいえ、規制する法律ができたということは、「SNSは子どもに悪影響」ということが公的に認められたということです。「うちの子は、大丈夫?」と親が心配するのもムリはありません。
今のところ、日本には子どものSNSを禁止する法律はありませんが、子どものスマホ依存症をどうにかできないものか、と考えている親御さんも大勢いらっしゃると思いますので、今回は子どものスマホ依存症をどうにかする方法を考えてみたいと思います。
時間の制限を設ける場合、「とりあえず1週間」からスタートしてみる
ひとつ目の方法は、「スマホを利用する時間を制限する」というもの。
いきなり子どものスマホを完全に取り上げてしまうのは、まず現実的に不可能です。学校や塾、あるいは部活動などからの連絡が、メールやLINEで行われていることもあるでしょうし、学友との付き合いもあります。
ではどうすればいいのかというと、利用を制限して「1日30分まで」という取り決めをするのはどうでしょうか。ゲームは「1日1時間」と家庭内のルールを決めるのと一緒ですね。スマホの利用時間を「なくす」のではなく、「減らす」だけですので、子どもにとってもそれなりに受け入れやすいのではないかと思われます。
子どもが嫌がっても、まずは試験的に1週間、利用を制限して生活してもらいましょう。「とりあえず1週間だけ!」という形で持ちかければ、子どもも「う~ん、1週間だけだよ」としぶしぶ受け入れてくれるでしょう。
この方法のメリットは、試験的にではあってもSNSの利用を制限してもらうと、「なんだ、SNSなんてやらないほうが気分もスッキリするんだな」と子ども自身が実感できる、というところ。
SNSをやっていると、どうしても自分と他の人を比較してしまいます。「あいつは週末のたびに、みんなでワイワイ騒いで遊んでいるのに、それに比べて自分は…」とか「あの子はカワイイのに、私はブサイク…」などと感じてしまい、自己嫌悪に陥ったり、嫉妬を感じたりしてしまいます。
けれども、試験的にSNSを制限すれば、自分と他人を比較する頻度も相対的に減りますので、ネガティブ感情に苛まれずにすむのです。
実際、SNSを制限したほうが内心の幸福度は上がる。アメリカでの研究は
ペンシルバニア大学のメリッサ・ハントは、大学生143名にお願いして、フェイスブック、インスタグラム、スナップチャットの3つのSNS利用について、それぞれ1日10分、合計30分までにしてもらうという実験を試みました。
この実験は3週間に渡って続けられたのですが、SNSを制限すると、孤独を感じることが少なくなり、不安も減少し、ポジティブ感情(喜び、楽しさなど)が高まることが明らかにされました。
SNSを利用している人は、おそらく孤独を感じたくないとか、モヤモヤした気分を解消したい、といった理由でSNSをやっていると思うのですが、現実には「SNSをやればやるほどネガティブな感情に苛まれる」のです。逆効果なのですね。
SNSを制限すると、たいていの場合には気持ちよくなれます。いちいち相手のコメントなどに反応する必要もなくなるので、日常の煩わしさも減り、気分が爽快になるのです。
米ピッツバーグ大学のブライアン・プリマックは、19歳から32歳の全米で行われた調査により、11のSNS(フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなど)を頻繁にやっている人ほど、社会的孤立を「感じやすい」という結果を得ました。
SNSは、本来、他の人とつながるためのメディアであるはずなのですが、現実には孤独感を高めてしまうという、皮肉な結果を生み出してしまうのです。
つづき>>>子どものスマホ依存、ルールを決める制限よりも「禁止」のほうが効果がある?でも、ひとつだけとても大切な伝え方があって
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