「約束したでしょ!?」は逆効果!? スマホの使用を「自分でコントロールできる子になる」ために大切なポイントは

2026.06.29 LIFE

うまくいかないことを前提にする

もう一つ大切なのは、うまくいかないことを前提にしておくことです。人は、決めた通りに動けないことの方が多い生き物です。大人だって同じです。ダイエットも、早起きも、運動も、決めた通りに続かないことは山ほどあります。それなのに、なかなかどうして。私たち大人は子どもに対してだけ「一度決めたんだから守れるはず」と期待してしまうことが多々あります。子どもたちよ、ごめんなさい。大人もそんなものなのです。そして、どうしても心の中に「理想と現実のズレ」が生まれます。

 

ではどうするか? うまくいかなかったときは“失敗”ではなく、調整の材料として扱うことです。ここで必要になるのが「対話」です。ただ、この対話を私たちはどこかで誤解しています。子どもが納得してくれたら成功。言うことを聞いてくれたら対話が成立した。そう思ってしまうことはないでしょうか。でも、それは対話ではありません。それは“説得”です。この文脈での対話とは、合意形成です。お互いの立場を出し合いながら、どこまで歩み寄れるのかを探っていくプロセス。親の意見もあるし、子どもの事情もある。その両方をテーブルに乗せた上で、現実的な落としどころを一緒に作っていくことです。

 

たとえば、「平日は1時間まで」と一方的に決めるのではなく、「なぜその時間なのか」「どこまでなら現実的か」「どうなったら見直すのか」。こうした部分まで含めて話していくことです。このプロセスを経ることで、ルールは“守らされるもの”から、“自分で選んだもの”に変わっていきます。そしてここで重要なのは、対話は一度で終わるものではない、ということです。当然親御さんの複雑な状況下の方では「話なんてしてくれないわ!」という方もいらっしゃるでしょう。前に決めたことが、次もうまくいくとは限りません。むしろ、うまくいかないことの方が自然です。

 

だからこそ「ほら、約束したでしょ」と終わらせるのではなく 「やってみてどうだった?」と、もう一度同じテーブルに戻ること。責め立てるのではなく、ともに同じ目的に向かって支え合う仲間のように。この往復こそが、対話です。この関わり方が、子どもにとっては「次こそやってみようかな」と思える土台になります。

 

多くの方にはもしかしたら「でたよ、甘やかし教育」「そんなふうにしたら子どもはワガママに育つぞ!」と思われているかもしれません。その方々にはすみませんと頭を下げさせていただきます。私はどんな手段も否定をしない主義であります。人の数だけ本当に答えがあるからです。それを施設で痛いほど味わってきました。良きように受け取っていただけるかたに、お届けできればと思います。

 

▶ルールは子どもをコントロールするために作るものではない

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