頼れる人がいないのに入院することになったら?おこなしさまの乗り切り術
40代、50代でも入院は他人事ではない
誰しも入院に不安はつきものですが、その不安はミドルエイジ世代が最も大きいとされるデータがあります。生活保険文化センターが行った「生活保障に関する調査」(平成25年度)の「ケガや病気に対する不安の有無」では、40代女性で「不安あり」は94.9%、次いで50代が94.5%と、60歳代の88.3%より上回り、ミドルエイジ世代は病気やケガに対して不安レベルが高いことが分かります。おそらく、定年を迎える60代より、現役で働いていて身体の衰えを感じ始める40代・50代の方が、入院に対して不安感を抱えているのではないでしょうか。
では実際に、入院の経験率がどれくらいかというと、同センターの調査「過去5年間での入院経験の有無」では、40代女性で入院経験ありが11.3%、50代 14.4%、60代 19.1%と、年代が上がるにつれ入院経験ありの割合が増えます。また入院時の入院日数は、40代女性で平均17.5日、50代女性で20.5日、60代女性で21.2日と、こちらも年齢と共に日数が増える傾向になっています。
短期入院なら一人で乗り切れても、長期入院となるとさすがに不便で困るため、誰かの手を借りることになります。身内が近くにいない方は、「お願い!」と頼んだら協力してくれる人間関係を築いておくことが大切です。健康なうちから「もし入院することになったらお互い助け合おう」と話しておけば、実際に頼むときはスムーズです。
いっぽう、老後の入院生活は有料サービスも検討
40代・50代では入院率はそれほど高くないですし、サポートをお願いできる相手も探せば見つかると思います。心配なのは、老後の入院生活です。親の老後は子どもである自分や家族でサポートできたとしても、自分自身は子どもがいない、パートナーもいない(もしくは先立たれた)、親族が近くにいない、他に頼れる相手もいない老後での入院生活は、どうすればよいのでしょうか・・・。
高齢になり頼める相手がいない際は、入退院時をサポートしてくれる民間の有料サービスがあります。ニチイの「入退院安心サービス」は、入院中の洗濯、買い物、入院中の見守りなど、入院中の身の回りのことを依頼できます。イオンライフがサービスを提供している「シニア総合サポートセンター」では、入院手続の代行、外出時の付き添い、定期的な面会、手術の立ち会い、退院時の付き添いなど、病院入院時のサポートに対応しています。
他にも探せば、入退院時のサポートを代行するサービスはいくつかあります。個々に対応エリアやサービス内容、利用料金などが異なるため、詳細は各ホームページにて確認してください。若いうちは利用する機会はあまりないかもしれませんが、何かあったときにサービスのことを知っていれば心配事を軽減できます。また、遠方にいる一人暮らしの親が入院する際に、こういったサービスを上手く活用することも可能です。
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