老眼かな?と思うタイミングで眼科に行くべきたった1つの理由|目の話#4

更年期世代は急に「目」にまつわるトラブルが増えませんか? よく声が挙がるのが「老眼が急に進んだ」という声。「ホルモンバランスの変化による更年期障害なのか、単なる老化なのかが区別がつかない」という悩みも聞こえてきます。

 

ドライアイなど角膜の権威、東邦大学医学部 眼科学講座教授 堀裕一先生に「更年期世代と老眼、目のトラブル」について5つのポイントを教わりました。

 

加齢で起きる「見えにくさ」のうち、いちばん怖いのは

――その他にどういう「見えにくさ」の原因があるのでしょうか?

 

水晶体は柔軟性を失うとともに、透明な状態から少しずつ濁っていきます。これが進行したものが白内障。老眼も白内障も、どちらも病気ではなく、加齢とともに起きる自然な変化です。

 

老眼はメガネをかければ見えるようになりますが、白内障で濁っていくのは止められません。なので、点眼で少し遅らせるほか、進行すれば人工水晶体に交換する手術も行われます。

 

「老眼」や「白内障」は見え方に直結するので異常を感じて病院に行きますが、症状がないまま進行するのが「緑内障」です。

 

緑内障は単なる老化ではなく、れっきとした病気で、ある程度進まないと症状が出ません。

 

眼圧が上がって視神経を圧迫し、失明に至る病気で、40歳以上の20人に1人という高頻度で発生します。男性の病気というイメージがあるかもしれませんが、実は男女差がありません。

 

ちょっと脅してしまいましたが、緑内障は自覚症状がないうちの初期に見つかれば、適切な治療を継続することで良好な視力を維持することができます。つまり、まだまだ症状の出ていない初期のうちに見つけるのがとても重要な病気です。

 

老眼かな?というタイミングで、目の見え方に疑問を持ったら、まとめてチェックしてもらうのといいでしょう。遅くとも50歳を迎える前に、一度は健康診断などで眼底検査、眼圧検査を受けてください。

 

繰り返しますが、緑内障は自覚症状がないうちに見つけておくことが大切です。年をとればとるほど緑内障のリスクは上がるので、一度大丈夫と言われても、少なくとも数年に一度は緑内障の検査を受けておかれるのが良いと思います。

 

もし、皆さんが毎年受けている健康診断や人間ドックに眼底検査のオプションがついていたら、選んでおいた方が良いですね。

 

また、緑内障と診断された方が身内にいる人はやはり緑内障になるリスクが高いので、なるべく早く一度検査を受けるようにしてください。

 

次の話>>>(1/18配信)
<<<前の話

 

【編集部より】

目の疲れ、老眼に関するアンケートを実施中です。3分程度で終わります。ぜひご協力ください。

>>こちらから

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク