
陰キャの少女が、何人ものセフレを持つ女性に【40代、50代の性のリアル】#8(前編)
セックスフレンドというと、パートナーとは違ってお互いの人生には踏み込まない、どこかドライな関係を思わせる語である。けれど肌を合わせ身体をつなげれば、そう割り切ることもできないことも往々にしてあるのかもしれない。
肉体関係を結んだのを機にお互いの人生の一部を共有することになる、タエコさん(44歳)はそんな経験をしてきた。
無理に明るいキャラを装う
初体験は19歳、浪人生のとき。当時流行っていた伝言ダイヤルのサクラのアルバイトをしていた。言葉を交わし、気が合うと感じた男性と実際に会ってみた。30歳という年齢より若く見えたその人に、初めてを委ねた。恋愛らしき恋愛をしたことがないままでのロストバージンだった。
「私はかわいくないし太っているし、中学高校時代はいまでいう“陰キャ”でした。ひどいいじめに遭ったことはないですけど、スクールカーストの最下層。無理して明るく振る舞ってみたら、面白いヤツだと思ってくれる人も出てきて友だちはたくさんいましたね。でも、男の子とおつき合いをするなんてことは考えられませんでした。きっと将来も結婚はできないんだろうなって」
けれど、恋愛はできなくてもセックスはできる。タエコさんはサクラのアルバイトを大学入学後もつづけ、何人もの男性と一度かぎりの関係をつづけてきた。会うのは主に、自分よりずっと年上の男性。初対面でいきなりホテルに行くのを怖いと思ったことはなく、セックスの気持ちよさに目覚めはじめていた。
夫とのセックスは“義務”
「いまマッチングアプリを使っているなかには男女ともセックス目的の人が一定数いると思いますが、それと同じ感覚だったと思います。でも、そのうち就職活動で忙しくなってアルバイトどころではなくなったので、そうした遊びもやめました」
本人の予想に反して、就職後すぐに彼氏ができる。筆者がこうして話を聞いていると、タエコさんの発言には随所に自己評価の低さがうかがえる。けれど、他人から見てこそわかる魅力がきっとある。社内でタエコさんを見かけてひと目惚れし、積極的にアプローチしてきた6歳上の男性と24歳のときに結婚した。
「彼と初めてセックスしたとき、不思議な感覚に見舞われました。まるで自分自身の身体を触っているみたいなんです。肌質とか肉づきとか、とても異性の身体とは思えなくて、かえって強い違和感を覚えました。それにもともと彼は淡白で。『セックスするより、マスターベーションが好き』とはっきり宣言されましたね(笑)」
タエコさんが何よりつらかったのは、「セックスを愉しもう」という意思がまるで伝わってこなかったこと。彼が子どもを望んでいたこともあり、結婚してから2年は夫婦間にセックスがあった。義務感でつき合っていたようなもの、とタエコさんは振り返る。子どもはできてもできなくてもよかった。
次々現れる不倫相手との終わらない関係……>>次ページ
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