「ゆきぐ」ではもちろんありません。「雪ぐ」の読み方、知っていますか?

2023.04.11 QUIZ

本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「雪ぐ」です。

「雪ぐ」の読み方は?

「雪」とあると「ゆき」を読みたくなるところですが、「雪ぐ」の読み方は「ゆきぐ」ではありません。

まずは正解を見てみましょう。

正解は……

「すすぐ」です。「そそぐ」とも読みます。

「雪ぐ」とは

1 水で汚れを洗い落とす。すすぐ。
2 恥や汚名を新たな名誉を得ることによって消す。すすぐ。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味で、「濯ぐ」とも書きます。

意外な読み方に感じられるかもしれませんが、以下に示す通り、常用漢字表に認められていないものの「雪」の訓読みです。

  • 音読み セツ
  • 訓読み ゆき(常用漢字表外)すす(ぐ)・そそ(ぐ)

「雪ぐ」の意味で用いられる「雪」がつく代表的な言葉には「雪辱」が挙げられます。

「雪辱」とは

恥をすすぐこと。特に、競技などで負けたことのある相手を破って名誉を取り戻すこと。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味です。

ちなみに、「雪辱を果たす」「雪辱を晴らす」どちらの表現が正しいと思いますか?文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では次のような結果が出ています。

 

2010年度

2019年度

雪辱を果たす

43.3%

38.3%

雪辱を晴らす

43.9%

50.5%

 

年々、「雪辱を晴らす」の回答率が上がっていますが、本来の言い方とされるのは「雪辱を果たす」です。「雪辱」と結びつく表現は「〜を果たす」のほか、「~を遂げる」「~を期す」「~戦」が挙げられます。

「〜辱を晴らす」という表現の先頭につくのは「雪」ではなく「屈」です。「屈辱を晴らす」が本来の表現です。

「屈辱」は

屈服させられて恥ずかしい思いをさせられること。はずかしめられて、面目を失うこと。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味です。

恥をすすぐ「雪辱」と、恥ずかしい思いをさせられる「屈辱」では意味が異なりますね。

「雪ぐ」という表現を知ることで、「雪辱」の後ろにつくのが「〜を果たす」なのか「〜を晴らす」なのかが理解しやすいはずです。本記事をきっかけに、合わせて覚えていただけると幸いです。

 

参考文献:「雪辱を晴らす」という言い方は? | ことば(放送用語) – 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所

 

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