【鈴木蘭々さん】「プロデュース」ではなく「起業」を選択。「過去の自分に助けられています」。パラレルキャリアを築く【インタビュー】#3
芸能活動35年目の鈴木蘭々さん。現在49歳、オトナサローネ読者には、大人気子ども番組『ポンキッキーズ』(フジテレビ)で安室奈美恵さんと組んだユニット「シスターラビッツ」、ファッション誌のモデル、CMとファンだった方も多いでしょう。
前回の人気絶頂期の23歳で、突然ニューヨークへ留学、帰国後は「代打女優」としてミュージカルで活躍するお話に続き、38歳でコスメ会社を起業し、パラレルキャリアを築く今を伺いました。
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2年学んだ解剖生理学を活かし、化粧品を作ろうと起業
―― 13年、38歳のときにWOORELL を設立し、翌年に基礎化粧品ブランド「NARIA COSMETICS」を立ち上げました。起業という選択は、事務所を辞めたからっていうのが最初の理由ですか。
そうですね、なにをするにしても会社という形があったほうがいいと思ったので作りました。そのときすでに、なにか美容に携わる商品を作りたいなとも思っていたので……。
――当時、タレントさんだとアパレルのプロデュースが多いなか、自身で起業した理由は?
そうそう、10年前の当時は、アパレルのプロデュースをやっているタレントさんやモデルさんは多かったですね。みずから起業して、しかも化粧品商材を扱う人はいなかったんじゃないかと思います。もちろん私自身、いきなり自分でビジネスをやっていくというのはなかなかハードルが高かったしプロデュースみたいなところから始められたらいいなとは思っていて、そのためにいろいろ動いてはみたけど当時はそういう縁がつきませんでした(笑)。こういうのってすべてそのときの運と縁ですよね。
自分がメーカーとしてやるとなると、ロット数の問題も大きいし、在庫を大きく抱えるのもリスクだし、やっぱりちょっと無理なのかなぁ……と思っていた矢先に、紹介で小ロットでも作ってくれるOEMさんと出会って、しかもそこで作っていた製品がとてもよかったのでご相談させていただいたんです。そもそもがだいぶマニアックでニッチな商品で、基本的には販路もネットを中心に店舗展開はするつもりもなかったので、承諾が得られるかわからなかったんですが、まずは一緒にやっていきましょうと言っていただきスタートした感じです。
―― 化粧品を手掛けたいという思いはいつから?
割となにを使っても美肌を維持してきた10代20代前半だったんですけど、25歳くらいのときに突然ひどい大人ニキビに悩まされたことがあって……あのときはとてもつらかったです。
特にクレンジング。そのころ舞台もやったりしていて濃いめのメイクをしっかり落としたいのに合うものが見つからない……。本当にいろいろ試したんですけど、染みたり、腫れたり、カサカサになってしまったり……。肌が荒れることによってイライラしたり。合うものを見つけるのが大変でした。
そんなとき、子どものころからアトピーに悩む友人からオーガニックのクレンジングオイルを紹介してもらって、そのクレンジングがとてもよかった! しっかりメイクも落ちるのにまったく染みないし、乾燥もしなかったんです。
そのころから同じオイルクレンジングでもなぜこんなにも違うのだろうと基礎化粧品そのものに興味を持ちました。
その後、30代に入って舞台の仕事もひと段落したところで、美容サロンを営む友人がもう一度解剖生理学を学び直すと言うので、じゃあ私も一緒に学んでみようかなと。2年間学校に通って、人間の体の基礎的なことを勉強しました。
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