反射で「すみません」と口にしてしまう人が「毎日失ってしまう」もったいないものの正体

他人の気持ちや都合を優先して自分はガマンばかりしている「優しい気遣いさん」になっていませんか? たとえば…… 

 □ 「周りに申し訳ない」という気持ちが強く、「すみません」が口癖になっている         

 □ 他人から嫌なことを言われると落ち込んで、ズルズル引きずってしまう        

 □ 「私さえガマンすれば丸く収まる」と思って、みんなが嫌がることを全部引き受けてしまう 

                         

心当たりのある方におすすめしたい、「もっと図太いメンタル」になれる本があるんです。生きづらさを少しでもやわらげるヒントが見つかるかもしれませんよ。

 

YouTube チャンネル登録者25万人超えの大人気心理カウンセラー・るろうにさんの最新刊『もう誰だれかのためにガマンしなくていい』から抜粋・一部編集してお届けします。

 

「すみません」と口にするたび、自分の価値は下がっていってしまうもの

僕の昔の同僚に、いつも「すみません! すみません!」と周りにペコペコ謝っている人がいました。その人は「どんな時もこちらがへりくだっておけば、相手に不快な思いはさせない」と思っていたんですね。

 

だから、周りの人に仕事を手伝ってもらっても「すみません!」、誰かに相談に乗ってもらった時も「すみません!」、先輩に仕事を教えてもらった時も「すみません!」。同僚には明らかな非があるわけでもないのに、ペコペコ謝ってばかりでした。

 

たしかに、上から目線な態度は周りから嫌われやすいです。だから、なんとなく下手に出ていると周りとうまくやれそうな気もするんですが、実際はそうではありませんでした。この人はいつも先輩から嫌な仕事を押しつけられたり、ペコペコ謝っているところを他の同僚から陰で笑われたりしていたんです。

 

僕はこの人を見ていて、「すみません!」と下手に出ていることが、逆にこの人の評価を下げていてもったいないと思っていました。なぜ評価が下がるのかというと、「自分は大切に扱われる価値のない人間なのに、親切にしていただき、すみません」というメッセージを、相手に与えてしまっていたからです。

 

ここで、謝られる立場になって考えてみてください。もしあなたが事あるごとに、自分に「すみません! すみません!」とペコペコ謝ってくる人がいたら、あなたはその人を尊敬することができますか?

 

もちろん、相手をあからさまにバカにすることはないと思いますが、どうしても心のどこかではその人を見下してしまいますよね。

 

もちろん、明らかに自分に非がある場面では「すみません」と丁寧に謝罪すべきだと思います。ですが、自分に非がないなら、安易に「すみません」は使わないことをおすすめします。軽々しく「すみません」を使うと、周りから舐められて、自分の価値を下げてしまうことになりかねないからです。

 

「すみません」と言いそうになるけど、「ありがとう」に言い換えて

では「すみません」と言うのではなく、どうすればいいのか? それはすごく簡単で「ありがとう」と感謝を伝えることです。「すみません」が癖になっている人は、それを「ありがとう」に代えられないか考えてみてください。すると、実はほとんど「ありがとう」に言い換えられるんですよね。

 

たとえば、誰かが自分の仕事を手伝ってくれたってことは、その人がわざわざ忙しい時間を使って自分を助けようとしてくれたわけですよね。なのに、手伝った側からすると「すみません」と謝られると、どうしても心のどこかで「忙しい中で手伝ってやった」という、相手を下に見てしまう解釈になりがちです。

 

ですが、「ありがとう」と感謝を伝えられると「この人を助けられてよかった!」とか「良い気分だな! 助ける価値があった!」と思ってくれます。

 

僕たち人間は他人に助けられた時だけではなく、他人を助けた時にも、オキシトシンという幸せホルモンが出ると言われています。どうせ相手に何かを言うのであれば、あなたのことを助けてよかったと幸せになってもらえるほうがいいですよね。

 

わざわざ自分の価値を下げるようなことはやめて、助けてもらったら「ありがとう!」と伝えましょう。

 

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