「飛行機のドアが閉まったらひたすら涙を流して泣いていました」。杉本彩、「死ぬほどの痛み」子宮腺筋症と「逆さまになってスマホを持った」血管迷走神経反射の壮絶闘病
先日58歳の誕生日を迎えた杉本彩さん。18年ぶりに「杉本彩の美筋レシピ」というレシピ本を出版、アルゼンチンタンゴのステージにたつなど、アラ還にしてキレキレボディで出版に際した記者会見に登場。
あらためてお話を聞くと、40代後半から50代前半にかけて、心身ともにものすごい不調が続いた時期があったそう。
いわゆる「更年期」にどのような体調の変化があったのでしょうか。そしてその対応はどうされたのか、詳しくお伺いしました。
「子宮腺筋症」で痛みと戦っていた50代前半。辛すぎて「先生、いつ閉経しますか!」
——彩さんがいわゆる「更年期」のころを振り返ってみると、不調があるタイプ?それとも何もないタイプでしたか?
40代終わりから50代前半にかけて、婦人科系の問題も抱えながら心身ともに具合悪かったですね。ちょうどコロナ禍の時期とかぶっていました。
——具体的にはどんな症状が出ていたのでしょうか。
50歳前後といったら、普通なら女性ホルモンがどんどん下がっていく時期のはずなのに、私の場合は逆に働きすぎてしまって。「子宮線筋症」という婦人科系の病気になったんです。お医者様から「この年齢でかなり珍しい」と言われました。
子宮腺筋症は、とにかく痛みとの戦いなんです。生理痛なんていう言葉じゃ表現できないくらい。のたうちまわるほどの激痛で、立っていられないほどでした。
毎月、過多月経で貧血にもなって、本当に「これ死ぬんじゃないか」って思うくらいのレベルでした。昔から痛みにはかなり強いほうなんですが、もう本当に無理。普段は薬もできるだけ飲まないようにしているけれど、当時は鎮痛剤に頼るしかありませんでした。
薬の副反応でメンタル不安定「うつ寸前」、さらに持病の血管迷走神経反射も加わって
——実際はどんな治療をしていたのでしょうか。
一般的な治療法ですが、女性ホルモン値を下げる薬を服用することになりました。でも、飲み始めたら、今度はメンタルがものすごく不安定になってしまって。「あ、これがうつ状態なのかな」と感じるくらい、自分でも怖くなるような状況まで追い詰められました。
——それは想像以上につらい状態ですね。
はい。それで「このまま薬を飲み続けるのは絶対に無理だ」と、先生に相談して減薬してもらったんです。ただ、貧血で倒れないよう鉄分を補いながら、痛みがひどい時だけ痛み止めを使って、とにかく閉経が来るまで数年間耐えるという選択をしました。
——女性ホルモンが低下して…という更年期特有の体調不良になる方が多い中、彩さんは「子宮腺筋症」と戦ってらしたんですね。閉経はいつになるかわからないのがさらに辛いですね。
この子宮腺筋症に加えて、「血管迷走神経反射」が持病的にあるんです。
昔から性格的なものもあると思うのですが、せっかちだし、休まるということがあまりないんです。ずっと交感神経が優位になりやすいので、睡眠もなかなかとれなかったり、息苦しくなったり。若い頃からゆっくりしたほうがいいってよく言われていました。
自律神経が本当に整わない時、特にストレスと睡眠不足が重なった時には、血管迷走神経反射が起きて、脳と心臓に血液が行かなくなっちゃうんです。突然、冷や汗が出てきて命の危機だって感覚になるくらい。私は採血の時にも起きてしまうので、そういう時は病院でも横になって頭を下げて、ほとんど逆さまになって対処するんです。
自宅でも、きそうだなって思ったら、すぐ自分で逆さまになって、いつでも救急車を呼べるように片手にスマホを持って、強制的に脳に血液を送るっていう… 自分で自分をごまかしつつっていう、そういう時期が40代後半から続いたんですよね。
——そんな状況でお仕事を続けるのもたいへんだったのでは?
はい。一時期は飛行機に乗るのがホントに不安、怖くて怖くて。大丈夫かな?って思ってたら、絶対に発作のようなものが出ちゃうので…。搭乗して扉がバタンと閉まった瞬間に、呼吸ができなくなって汗が吹き出してきて。でも、とにかく仕事に穴は開けられないじゃないですか。
——どのように乗り越えたのですか?何か対処方法があったんでしょうか。
ラベンダーなどのリラックス系のアロマを持ち歩くこともあったんですが、ほとんどお守り的なものでした。
それより、自分なりに編み出したのが「飛行機の中でひたすら涙を流して泣く」という方法です(笑)。涙を流すと副交感神経が優位に働くそうなんです。機内で人目を気にせずボロボロ泣くと、自律神経が整うのか、症状がおさまりました。隣の席の人にはさぞ怪しく見えたと思いますけど、これが一番いい調整方法でした。
——壮絶な日々はどのようにして終わりを告げたのですか?
数年耐えて閉経を迎えたら、嘘のように体調がよくなりました。当時はドクターに「本当に閉経しますよね?いつですか?」って、すがるように何度も聞いて「誰でも必ず閉経しますよ」と言われてそれを心の支えにしてきたのですが、本当に体調がよくなりました。

今、人生で一番といっていいくらい心も体も楽だし幸せです。今こんなに絶好調なのは、閉経したことももちろんそうですが、運動の習慣が復活したからかも。当時はコロナ禍ということもあり、まったく運動をしていなかった時期でもありました。
アルゼンチンタンゴからもすっかり遠ざかっていましたし。運動をしないと、心も体もどんどん悪い方向に傾いていくんだと後になって気づきました。
この過酷な時期を乗り越えて学んだ一番大きなことは「自分を幸せにできるのは自分しかいない」ということ。自分の体の声を聞いて、自分で自分をご機嫌にしてあげる。そうやって向き合ってきたからこそ、今が一番幸せと感じられているんだと思っています。
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