
え? 「曲のさわり」ってAメロのことじゃないの?
この言葉は、本来の意味に戻りつつある言葉なのです。
たしかに、誤解多き「さわり」です。「言葉は変化するもの」とも言われますし、新しい意味に変化を遂げても良いとさえ論議されることもあります。実際に、「独壇場(どくだんじょう)」などは、元々の「独擅場(どくせんじょう)」を使う人はほとんどいません。
しかし、この「さわり」、実は元に戻りつつある言葉なのです。
文科省の平成19年度「国語に関する世論調査」の結果についてでも、データがあります。「話のさわりだけ聞かせる」とはどういう意味かという質問に対し、興味深いデータが出ています。
さわり
〔全体・過去の調査との比較〕
本来の意味である(ア)「話しなどの要点のこと」と答えた人が3割台半ば,本来の意味ではない(イ)「話などの最初の部分のこと」と答えた人が5割台半ばとなった。過去の調査結果と比べると,本来の意味である方を選んだ割合は4ポイント増えている。
さわり 例文:話のさわりだけ聞かせる。
平成15年度→平成19年度の変化
(ア) 話などの要点のこと(本来の意味) 31.1%→35.1%
(イ) 話などの最初の部分のこと(誤解) 59.3%→55.0%
(ア)と(イ)の両方 2.7%→3.9%
(ア),(イ)とは全く別の意味 0.2%→0.8%
分からない 7.0%→4.8%
まさに「言葉は変化するもの」。生きているのです。だったら、なおのこと、本来の意味をしっかり覚えていたいものですね。
以上を踏まえて、「話のさわりだけ聞かせて!」
さて、冒頭の二人、続きの会話を聞いてみましょうか。
「そうなんですねー。さわりって見どころ、聞きどころって意味なんですね」
「ひとつ賢くなったわね。さ、仕事に戻るわよ」
「そうだ。海外事業部のAさん、結婚するって聞きました?」
「やだ、なにそれ! 歩きながら話のさわりだけでもきかせて! 」
(つづく)
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