鋸引きという残酷な極刑も!「不倫が死罪」にもなった戦国時代。『豊臣兄弟!』秀次(山田涼介)は秀吉の側室を奪うのか

2026.09.24 LIFE

「秀次事件」にも関係している!?秀吉と秀次の女性関係

いつの世にあっても、男女の間に生じる軋轢や、想いを寄せる相手を奪われたときの憎悪は、計り知れぬほど凄まじいものです。たとえ不正な手段でなくとも、人の心は激しく掻き乱され、平静を失うことさえもあります。

 

『豊臣兄弟!』第35話で初登場した山田涼介演じる三好信吉(秀次)は、母や叔父を敬う好青年かと思いきや、戦の敗北を家臣に押し付ける他責思考を秘めた人物でした。また、「誰かは知らぬが 負けたのもその者たちのせいじゃ」と、秀長(仲野太賀)に自己弁護していたときの目に異常性が読み取れたのは筆者だけではないはずです。

 

史実の秀次は、古典籍・古筆の収集や五山文学の復興に力を注ぎ、足利学校を援助するなど文化的功績を多く残しています。

その一方、叔父・秀吉に似て女好きで、好きな女性のタイプも秀吉に似ており、家柄の良い女性を好んだと伝わっています。秀次は30人ほどの側室を抱えていましたが、正室は秀吉の側室だった一の台という女性でした。

 

一の台は公卿・菊亭晴季の娘で、秀吉の関白就任を支えた聡明な女性。病で実家に戻った後、秀吉から呼び出しがなかったとはいえ、秀次の妻となったのです。秀吉にとって愛する側室を秀次に奪われたに等しく、これが「秀次事件」の背景の一つだったと見る識者もいます。秀次は28歳で高野山に追放され、切腹を命じられ、妻子ら30名以上も処刑されました。主因は秀吉の実子・秀頼誕生による後継問題とされますが、秀次と一の台、およびその娘・おみやとの関係も影響した可能性が指摘されています。

 

秀次は一の台やおみやに手を出さなければ、秀吉との関係をある程度は保て、切腹の運命は避けられたのだろうか……。

 

第36話の振り返り>>「戦は好きか嫌いかでするもんじゃあない」長宗我部元親(磯部寛之)の葛藤が胸に刺さる。そして、秀吉(池松壮亮)が前代未聞の関白就任へ【NHK大河『豊臣兄弟!』36話】 

 

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<参考資料>

河合敦『早わかり江戸時代 ビジュアル図解でわかる時代の流れ!』日本実業出版社、2009年

長谷川裕雅『不倫の教科書 既婚男女の危機管理術』イースト・プレス、2017年

榎本秋『江と戦国の姫君たち 女性の目から見た「もうひとつの戦国史」』イースト・プレス、2011年

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