
【6月】は「黄色いもの」を食べるといい?梅雨どきの不調対策は
こんにちは、神戸市垂水区にある漢方薬店「CoCo美漢方」の田中友也です。鍼灸師、国際中医専門員の資格を取り、日々、薬店と鍼灸院で皆さんの健康相談に乗っています。
さて、これから6月は本格的な梅雨に入ります。雨の日も多く、湿度の高さから体の重だるさや胃腸の不調、なんだかすっきりしない、下痢、軟便など様々な不調が起こりやすい季節です。
「黄色いもの、自然の甘味のもの」を食べて胃腸をいたわって【6月の食養生】
■脾(胃腸)を養う
梅雨に一番守ってあげるべき臓器は「脾(胃腸)」です。
脾を養ってくれる食べ物は『黄色、甘い味』のものが多いです。
お米、小麦、トウモロコシ、などの穀類。
サツマイモ、ジャガイモ、などのイモ類。
大豆、そら豆、枝豆、などの豆類。
かぼちゃ、バナナ、りんご、人参。
これらを積極的に摂りましょう!
■利水作用のあるものを摂る
利尿作用のある食べ物や飲み物、香りの良い食材を摂り、湿邪(余分な水分)を発散し、体に溜めないようにしましょう。
しそ、もやし、キュウリ、冬瓜、などの野菜。
春雨、小豆、大豆、豆類、はと麦、トウモロコシなどの穀類。
きのこ類、生姜、ニンニク、バナナ、海藻類。
緑茶、コーヒー、ココアなどの飲み物。
中医学的に見た梅雨は「湿邪」で下痢や疲れやすさが出る
梅雨の時期は体の重だるさ、胃の不調、むくみ、倦怠感、スッキリしないなど、なんとなく不調が増えます。
その原因とされるのが「湿邪」です。
湿邪には外から入ってくる「外湿(がいしつ)」と、体内から生じる「内湿(ないしつ)」に分かれ、どちらも身体に様々な悪影響を及ぼす原因となります。
臓器の中でこの湿邪の影響を一番受けるのが「脾(胃腸)」と言われます。
梅雨のように他の季節に比べ湿度が高く、蒸し暑いので冷たい飲食物を摂る機会も増える季節は、外からと内からの両側から脾をいじめることになります。
脾には食べた物を消化吸収し、栄養や水分を全身へ巡らせる働きがあります。
そのため脾が弱ると食欲の低下や疲れやすい、倦怠感、下痢、軟便、などが見られやすくなります。
また、脾は水分を全身に巡らせる働きもあるので、弱ることで体の重だるさやむくみ、スッキリしないなども見られやすくなります。
日本人は島国で回りを海に囲まれているため、そもそも湿度が高く、元々胃腸が弱い人が民族です。
そこに梅雨が重なるといつも以上に胃腸に負担をかけることになります。
体を冷やさないこと。温かいものを適度に飲んで【6月の暮らし養生】
1・冷たい飲食物は極力避ける
暑くなる季節なので、ついつい冷たい飲食物を摂る機会も増えます。
冷たい飲食物は水分代謝や元気の源である脾(胃腸)を弱らせ、食欲低下や倦怠感、ダルさ下痢、軟便、むくみなどの原因になります。
出来るだけ冷たい飲食物は避け、普段から最低でも常温以上の温かい飲食物を摂るようにしましょう!
どうしても冷たいものを摂る時は一度口の中で少し温めてから飲み込むようにしましょう。
2・肥甘厚味の物、お酒、水分の飲みすぎに気を付ける
肥甘厚味(脂っこい物、甘い物、味付けの濃い物)、お酒、水分の摂り過ぎは湿邪(体内で余分な水分)となり、特に外の湿気が多い梅雨は湿気に弱い脾を弱らせる原因になります。
甘い味の食材は薬膳では脾を元気にしてくれますが、過ぎたるは及ばざるがごとく。
摂り過ぎは湿邪を生んでしまうので注意しましょう。
オススメはあっさりした薄味の和食です。やはり日本人の体質には「和食」がピッタリですね!
3・体を冷やさず、適度に汗をかく
梅雨頃から蒸し暑くなり、冷房が入り始め、冷たい飲食物も増えるので、外側からも内側からも体を冷やしてしまいます。
体が冷えると血流も水分代謝も悪くなり、汗をかきにくくなり、体から湿邪も出ていかず、胃腸を弱らせ、体は重だるくなり、胃腸の調子も悪くなります。
そんな時はウォーキングや散歩、ストレッチ、ランニングなどで体を動かして軽く汗をかき、体に溜まっている湿邪を外に追い出しましょう!
体が重だるいな、胃がチャポチャポするな。と感じるときは半身浴や岩盤浴などで汗をかくのも1つの養生ですよ! その時は水分補給も適度にしてくださいね。
4・思い悩みすぎない
中医学では「思」という感情は「脾」と深い関係があると考えます。
適度な思い悩むことは良いですが、過度の思い悩みすぎることは脾に負担をかけ、消化吸収機能を低下させてします。
例えば、心配事や恋愛、勉強などで思い悩んだりした時に食欲が落ちた経験は誰しもあると思います。
考え過ぎても仕方のない事は時には「ま、どうにかなるか!」精神でいきましょう!
5・部屋の風通しを良くし、清潔にしましょう
梅雨の合間の晴れた日は出来るだけ部屋の窓を開けて換気し、空気の入れ替えと湿気を外に追い出しましょう!
カビなども繁殖しやすい時期なので、部屋の中は清潔に保ちましょう。
部屋に除湿器なども置き、住んでいる環境の湿度を出来るだけ下げて胃腸と体の負担を減らしてあげましょう。
今回オススメした食養生や暮らしの養生を実践して、少しでも脾の負担を減らして、快適な梅雨を過ごしましょう!
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 「予約がとれないブランディングスタイリスト」が50代女性に向けて提言する「自分をもっと好きになる方法」って?
- 女性の毛髪への新アプローチ「S-DSC毛髪再生医療」とは?「毛の成長を促す起点となる細胞の一つを移植する」治療への期待を専門医に聞きました
- とにかく脚がキレイに見える!【ユニクロ】カーブパンツが話題です【40代の毎日コーデ】
- 形がきれい!合わせて着るだけで上品見えする【ユニクロ】の黒セットアップ【40代の毎日コーデ】
- 【立ったまま1分!骨盤矯正】体のねじれを整えて、垂れ下がったお尻もぷりっと丸く引き上がった【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 熱中症「頭が痛くなった」はもう危険スレスレ!昨年の倍搬送されている2025年、「この梅雨明けまえがいちばん危ない」これだけの理由【専門家が解説】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 大人気【ユニクロ】ワイドスウェットパンツ。オシャレな人が購入しているカラーとは【40代の毎日コーデ】
- 「意地でもシミを増やさない」紫外線対策4つのポイント。「日傘だけでは不十分!?」50代美白のカリスマ美容家さきめぐ先生に聞いた
- 技アリ白Tでさりげなくお腹をカムフラージュ。Tシャツインの着こなしに抵抗がある人、必見です【40代の毎日コーデ】
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 「更年期のあと」ってどうなりそうですか?54歳コンビが語る「ここまでは冗談みたいにしんどかったけれど」の話
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】