「なんとなく不調…」の原因は、免疫力の上がりすぎ!? 気づかずに放置するとマズい「腸漏れ」の正体とは【専門家が解説】

秋になっても、なんとなく体がだるい。疲れが抜けない。そんな感覚を覚えていませんか? 実は、その不調の根っこに「腸の衰え」が潜んでいるかもしれません。国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤純先生は、腸と免疫の深い関係を長年にわたって研究し、著書『人生を変える腸内細菌』などを通じて最新の知見を発信し続けている第一人者です。セミナーでは、私たちが気づかないうちに腸にダメージを与えてしまっている習慣から、「腸漏れ(リーキーガット)」という現代人に広がりつつある状態まで、詳しく解説してくださいました。

 

 

「元気な腸」って、実はどんな状態?

「腸活」という言葉が日常に定着して久しいですが、そもそも「元気な腸」とはどういうものなのでしょうか。國澤先生は、元気な腸には3つのポイントがあると説明します。

 

1つ目は「蠕動(ぜんどう)運動」がしっかり行われていることです。腸はポンプのように動くことで、食べたものを消化・吸収・排泄していきます。よくテレビの健康バラエティ番組で「腸がカチコチですね」と言われているのは、まさにこの蠕動運動が十分に行われていない状態なのです。ポンプのように動かないため、食べても消化されない、吸収もされない、排泄もされない…。それがひどい便秘につながっていきます。

2つ目は「エネルギー」です。腸はずっと動き続けているわけですから、十分なエネルギーが必要になります。腸のエネルギーが不足すると、蠕動運動が弱まって消化吸収が滞ってしまいます。

3つ目が「免疫」です。腸には体内の免疫細胞の半数以上が集まっていると言われており、これらが腸の中を動き回りながら、腸内細菌や私たちが食べたものの影響を受けて「性格」が決まっていきます。腸は、いわば免疫細胞の学校のような場所だと國澤先生は表現します。

 

そして、腸で鍛えられた免疫細胞は体中を回ります。だからこそ、腸を整えることが感染症予防にも関係してくるのですね。「ヨーグルトや乳酸菌を摂ると花粉症が和らぐ」という話を耳にすることがありますが、これは腸で「花粉にあまり反応してはいけない」という教育を受けた免疫細胞が、鼻に作用して、花粉に触れたときに過剰反応を抑えてくれるからなのだそうです。腸と鼻という離れた場所が、免疫でつながっているのです。

 

 

「腸にダメージ」を与える意外な習慣とは?

では、知らないうちに腸にダメージを与えてしまう生活習慣とは、どのようなものでしょうか。國澤先生は、まず「水分不足」を挙げます。汗をかくと血液中の水分が減ってドロドロになり、腸への血流が低下。エネルギーを運ぶ血液が届きにくくなることで、腸はエネルギー不足に陥ってしまいます。

また、「食物繊維の不足」も深刻です。腸内細菌のエサになる食物繊維は、現代人はただでさえ不足しがちですが、食欲不振でさらに減ってしまうことも。エサが足りなくなると腸内細菌が弱り、腸内環境の悪化につながります。さらに、睡眠の質の低下やストレスによる「自律神経の乱れ」も大敵です。睡眠中に腸を修復する副交感神経がうまく働かなくなり、腸の動きが悪くなってしまうのです。このように、水分、食事、睡眠やストレスといった日常の些細なことが、腸の健康に大きく関わっています。

 

 

▶腸のダメージが進むと「腸漏れ」が起こる?

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