ストレスで思考が疲れたときの、マインドフルネス流3分ケア
「坐禅」というと、お寺に座って肩をバーンと叩かれる、敷居の高い修行という印象があります。が、いちどコツをつかめば自分の心を整えやすくなり、気配りや人付き合い、仕事の能率もぐんとよくなることもご存じでしょう。この「禅」の精神がアメリカで研究され、「マインドフルネス」という形になって日本に戻ってきました。グーグル社などトップ企業が社員マネジメントの一環に利用しています。
マインドフルネスは、「誰でも1秒ですべての悩みを解決できる魔法のメソッド」ではありません。そうではなく、自分の中にある「無理」に自分で自然に気づき、毎日コツコツと整えていけるようになる、いわば生き方の矯正法です。
高度に情報化され、ともすれば自分を休めることすら他人任せにしかねない昨今、「何かがうまくいかないな」と感じている人も多いことでしょう。今回は私、りゅっさんが実際に救ってもらったケアを教えます。マインドフルネスで頭を休め、毎日少しの時間でも自分の「今」に目を向けてください。
私自信が「思考の鈍化」から救ってもらった方法
頭を休めるのをおろそかにすると、次第に頭が回らなくなって、脳みそが薄い膜で覆われたような、蜘蛛の巣が張ったような感じになることがあります。新しい仕事に就いた。結婚や親の介護など生活の変化があった。それでも自分は普通に仕事できているはずだ!
皆さんは、そんな多忙な毎日の中で、頭に蜘蛛の巣が張る感じが出てきたことはありませんか? 頭が回らないために焦りや自責感を抱いて、さらに頭が重くなったという経験はありませんか?
こうした思考の鈍化は脳のオーバーヒートのようなもの。私も、自宅から鎌倉まで平日3時間の運転と家庭環境の変化で坐禅が思うようにできていなかった時、この蜘蛛の巣が張った様な頭になった時があります。そういう経験をして、後にマインドフルネスと呼ばれることになる、坐禅を模した心のケアの大切さを知りました。
このとき、私の症状を緩和してくれた「りゅっさん流・毎日3分でできるマインドフルネスケア」をお伝えします。
この方法は、私が自衛隊のメンタルケア訓練に坐禅指導者として招かれた際、元陸上自衛隊心理幹部の下園壮太教官(近刊・『自衛隊メンタル教官が教えてきた 自信がある人に変わるたった1つの方法』/朝日新聞出版)から教わった方法をアレンジしています。
1・自分の気がかりなことを探す
まず初めに自分が気になっていることを探します。
この頭に蜘蛛の巣を作らせている問題は何だろうか考えます。
– もしかしたら、先輩にダメ出しされたことだろうか。
– もしくは、彼氏と価値観が合わなくて気になっていることだろうか。
これは、なにもぴったり当てはまらなくても構いません。
そして、「私は〇〇だけど、そんな私を愛おしく思い、完全に受け入れます」という文章を作ります。
仮に「彼氏と価値観が合わない」というのが原因だと思ったら、「私は彼氏と価値観が合わないのだけれど、そんな私を愛おしく思い、完全に受け入れます」です。これをじゅもんとします。
2・ツボマッサージをリズムよく
両手の人差し指、中指、薬指を揃えたら、
眉毛→こめかみ→頬骨→顎→鎖骨のくぼみ→鎖骨の下
と先程のじゅもんを唱えながらトントンと指先で叩いてマッサージします。1回じゅもんを唱える間、2文字につき1回くらいのリズムで、1カ所をトントンします。
3・指をチョップする
次に、右手の人差し指、中指をそろえて伸ばして、じゅもんの前半「私は〇〇だ」を唱えながら、左手の指の上から2節目を親指から小指まで順番に1回ずつ軽くチョップします。僧侶が結ぶ「印」のようなイメージですね。なお、左手の薬指は心臓につながり刺激が強いと考えられているので、叩かずに飛ばします。
4・左手の甲をタップする
今一度右手の中の3本指を揃えたら、左手の甲(小指側)を叩きながらハミングで「鳩ぽっぽ」を歌います。歌い終わったら1、2、3、と声を出して両手を組んで頭の上に伸ばし、肩甲骨を上げる様にして体を伸ばします。
ためしにいま、最初のじゅもんのところだけでもやってみてください。心がすっと落ち着いていくのがわかるはずです。
この方法はぜひ覚えて、「いま、自分のストレスが高くなっているな」と気づいたとき、ぜひ実践してみてください。
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