イヌとネコ、飼うならどっち?両方飼った私がわかったことと、正解って

2019.10.25 LIFE

私はイヌ1(オス)、ネコ5(メス2匹、オス3匹)の多頭飼いをおおよそ20年近く続けていました。

 

網戸をビリビリにされようが、新品の革靴をガジガジされようが、ティッシュペーパーを一箱引き抜かれようが、ニットをボロボロにされようが、お刺身を全部食べられようが、顔をひっかかれようが、全部悪いのは人間。そういうことにされます。

 

その20代後半までの歳月、私は幸福でしたが、あちらはどうだったんでしょう?

 

愛するイヌ、ネコのために「よかれ」と思っていてしていた数々のことは、果たして正解だったのでしょうか?

 

イヌとネコ、まったく違う両方の気持ちをわかるためには?

 

そんな私が手にとってみたのが、書籍『犬と猫どっちが最強か決めようじゃないか』。

 

私が密かに大ファンな動物学者、今泉忠明先生の監修です。『ざんねんないきもの事典』の先生です。

 

どっちも最強だと思いますが、私の行動の答え合わせをしたいので、この件はどうでもいいでしょう。今泉先生に私の行動の答え合わせをしていただければいいのです。

 

犬と猫の似ているところと違うところ

 

今泉先生の習性の解説がとにかくわかりやすい!しかも私の間違いも正してくれ、正解もきちんと答えてくれます。

 

たとえば……

 

犬の散歩に出るときに猫は家でジャンプしたりしてるから放っておいて運動不足にはならない。

→間違い。

室内飼いの猫は家中パトロールしますが、たいした運動にはなってないでしょう。

残念ながら、現在の家庭犬・家庭猫はどちらも運動不足になりやすいのです。

(P44 PART2 犬と猫 運動能力くらべ「運動不足になりやすいのはどっち?」)

 

このようにうっかり人類が思い込みで良かれとやっていたことへのアンサーが用意されています。個体差はあると明言されていますが、イキモノとしてコレが基本の習性、と把握できるはずです。

 

犬とも猫とも暮らしたから心で理解したッ

猫は「寝る子」が語源だといいます。本当に良く眠ります。確かに我が家のお猫様たちも良く眠っていた。

 

それに対して犬は猫ほど寝ないというイメージがありませんか?PART5 犬と猫 生活くらべの部分でも触れられています。

 

しかし我が家のお犬様とお猫様たちはいつも一緒に寝ているし、人類の寝場所を奪ってまで安眠をむさぼっておりました。ときどき布団から追い出されてました。キミら、野生のひとっかけらもないな!と寒いと思いつつも、あまりにも無防備で可愛いので微笑んでいたものです。

 

これが意味していたことを私はようやく本の中で知ることになりました。

 

それはPART5内でのコラム「寝場所と寝相のヒミツ」(P90)の見開き前ページに記載されています。すでにお犬様もお猫様たちもこの世を去って20年以上なんですが、読んでいてその意味をようやく知ったとき、うっかり涙を流していましたよ。

 

私もキミらが好きだったが、キミらは私をそんなぬるい言葉ではないもので思っていてくれたのかあ。泣くとこじゃないんでしょうけど、やっぱり泣きますよ。有難うありがとうアリガトウ……。

 

犬猫と暮らすために欠かせない知識満載

 

犬と猫、そして人類は異なるイキモノです。円満に暮らすためには知識が必要。

 

その基本知識をPART1の五感編、PART2の運動編で把握し、さらにPART3 知力くらべ、つまり頭脳編で理解できます。なお犬と猫の知能はほぼ同じで特色が異なるって考えるといいようです。

 

また生活の合わせ方はPART5 犬と猫 生活くらべが参考になります。

 

個人的に熟読すべし!と主張したいのはPART4 犬と猫 感情くらべです。

 

読んでいて、アレ?ウチのメンバーとだと犬猫逆だったのかしら?とか、そうそうあるある!と楽しめます。思い出すだけで「ああああ!かわいいいい!」と悶えた人とは友達になれそうです。

 

また今泉先生が本当の意味で動物たちの命や生活を大事に考えてくれていることが、全般に出てくる「個体差」という言葉で伝わってきます。「個体差」があって、人類に順応し、また共存できるようにしていると思えるのです。

 

約6500万年前に生きていた小型捕食動物ミアキス(P42「犬と猫の祖先は同じ動物だった」に詳しく記載)が犬や猫に進化し、人類を支えてくれているのも、この個体差ゆえかもしれません。

 

今までミアキスの子孫たちが人類にあわせて進化してくれたわけですから、人類は誠心誠意、このイキモノの性質と習性を学び、謙虚に生きるべきなのです。

 

なぜなら個体差はあっても、生まれてから老いるまで永遠に「可愛い」の生涯現役のプロとして、その能力を特化させてくれたんですから、それに応えるのが人類としての進化の正解と私は考えるのです。

 

この本でアナタも優秀な同居人を目指してみませんか?とか言っておきます。

 

犬と猫 どっちが最強か決めようじゃないか』今泉忠明(動物学者)監修 主婦の友社/1,100円+税

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