マスクが買えない!ウイルスも花粉もガードする「医師の生活習慣」とは?

オトナサローネの読者のみなさん、こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしていきます。

花粉症シーズンに突入したのに、新型肺炎のあおりを受けて街からマスクが消えた今、マスクなしでどう乗り切る?

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#14

このままマスクがお店に並ばなかったら…花粉症シーズンどう乗り切る?

そろそろ花粉が飛び始めるこの季節。花粉症持ちの人には、マスク必須のシーズンと言えますが、なんと街からマスクが消える怪現象!新型コロナウイルスの影響で、コンビニにもドラッグストアにもマスクがない!ネットでは高値で転売されたり、Amazonなどでも50〜100枚入りのものが、7000〜10000円超えで販売されている状況です。

 

まさか、花粉症の時期にマスクが売り切れるとは!

 

「ウィルスも危機だが、花粉だって危機なのよ!」と、急なマスクロスで、叫びたい方々もたくさんいらっしゃるのでは?

 

かくなる上は、マスクなしでも花粉症を撥ね付けるガードの固い女になるしかない訳です。

 

マスクからの解放は食生活から

かく言う私も、以前はスギ花粉が飛ぶ2〜3月、ヒノキ花粉が飛ぶ3〜5月までを涙しながら過ごしていた時期もありましたが、現在は、大量飛散の年もマスクなしで街を闊歩しております。

 

一番の違いは何かといえば、ひとえに、食生活です。

 

ヘルシー志向の母に育てられ、産まれながらにヘルシーの権現(ごんげ)である?この私も、かつては反抗期がございました。

 

普段の油がアレルギー物質を作り出す

本気で花粉症時期にマスクから解放されたければ、まず、優先的に控えるべきは、アレルギーを引き起こす油です。

 

人の体に必須である油には、オメガ6とオメガ3系脂肪酸という2つの種類があることをお伝えしました。詳しくは、『あなたの品質、劣化してない?「上質な体」を作る原材料とは』をご参照下さい。

 

パンやデニッシュ、お菓子類、揚げ物などに使われているサラダ油・植物性油脂・マーガリンなどの油に多く含まれるオメガ6系の脂肪酸は、体の品質を劣化させるだけでなく、アレルギー症状を引き起こす物質を体の中で作り出してしまうのです。

 

これらの油が体に入ると、そこで「アラキドン酸」という炎症を引き起こし、アレルギー症状を誘発する物質を作り出してしまうのです。

 

亜麻仁油を納豆にまぜまぜ

逆に、積極的に摂るべきは、オメガ3系脂肪酸を多く含む油です。炎症を抑制し、アレルギーを抑える働きがありますから。

  • 植物由来の油(リノレン酸):亜麻仁油・えごま油・ヘンプシードオイル
  • 魚由来の油(DHA,EPA)

これらは、普段何気なく生きていたら、あまり摂れない油です。

 

亜麻仁油やえごま油、ヘンプシードオイルなどは、外食やお惣菜の調理で使われていることはほとんどありません。

 

加熱にも弱いので、炒め物などにも不向きな上に、味にもクセがあるので、持て余している方も多いようです。

 

私の場合は、大さじ一杯程度納豆やお浸しや和え物に混ぜて食べています。ちょっぴり油のコクも加わるので、美味しくなりますよ。

 

魚は天然モノを

ぜひ、食卓に魚も登場させてください。

 

養殖の魚よりも天然を選びましょう。

 

なぜなら、魚の油の中のオメガ3系脂肪酸(EPA,DHA)は、プランクトンを食べたり、そのプランクトンを食べて自然に生きている小魚を食べることで維持されています。

 

養殖の魚は、自然には食べない穀物をエサに与えられているのですが、穀物系のエサには、オメガ6系脂肪酸の方が多いのです。

 

その為、養殖の魚の油は、オメガ3系よりオメガ6系が多くなってしまいます。

 

脂ののった旬の光モノがオススメです。

 

天然モノは少しお値段が張りますが、花粉症の辛さをイメージして、プラス数百円の投資と考えてみて下さい。

 

今年は、花粉の飛散量が例年より少ないと予測されています。

 

マスクロスは、幸か不幸か。

 

これを機に抜本的に花粉症とおさらばする為の一歩を踏み出すチャンスかも知れませんよ。

 

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】

文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、最新の分子整合栄養医学や生命科学、常在細菌学、意識科学、物理学などをもとに、執筆、webメディア、講演活動などで、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報を発信。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)ほか。

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