アナ雪のエルサも望んだ!女がありのままに生きるための3原則

2017.01.28 LIFE

2014年に社会現象を巻き起こしたディズニー映画「アナと雪の女王」。

 

幼い頃から見てきたおとぎ話は、最後に素敵な王子様と結ばれてハッピーエンドが鉄板だったのに、アナ雪は違った。「ありのままの自分になるの。わたしは自由よ」と、王国から逃げ出したプリンセス・エルサの横にイケメン王子の姿はない。

 

生涯独身を貫く“おひとりさま”や、子どもを持たない人生を選択した“おこなしさま”といった、新たな女性の生き方を反映しているかのように、プリンセス像が変化。女性たちは自由を手に入れ、自分らしく生きることを選んだエルサに共感したのだ。

 

「ありのまま」「自由」は決してラクではない

「自由で羨ましい」

 

子育て中のママから言われがちな台詞だ。うん、そうだよね。ママは子ども中心の生活で、自由になれる時間は限られている。ママたちに比べて、既婚・未婚を問わず子どもがいない“おこなしさま”は、自分のために使える時間は多い。

 

私自身は自由な生き方や働き方を望み、選んできた。組織に縛られず、パートナーからも束縛されないライフスタイルを送って、約20年。エルサにも伝えたい。自由な生き方は、決して楽ではないと。

 

人生には「自由」と「縛り」がある。完全性別役割分業だった時代は、男性は会社に縛られ、女性は家庭に縛られた。縛られる代償として、生活の保障が一生ついてきた。生涯保障が崩壊した現代では、縛りが緩み、自由度が増した。女性は家庭と仕事、どちらか一方、または両方選んでも社会に受け入れるようになった。

 

誰もが自由な人生に憧れるけど、自由に生きることは想像以上に大変なこと。そこで、多様化する女性の生き方から考える「自由に生きるための3原則」とは?

 

1.自由とはリスクを負うものである

未婚を選んだ“おひとりさま”は、欲しい物を買って、美味しいものを食べ、好きな時に旅行に行けるなど、制約を受けない生活を送っている。子どもがいる世帯に比べて時間やお金は自由になるけど、一人というリスクを背負っている。

 

誰からも文句を言われない代わりに、入院したとき、働けなくなったとき、老後のことなど、一人だからこそ抱えるリスクは重い。「独身は気楽でいいわね」なんて言うけど、そんなにお気楽ではない。むしろ年齢を重ねるごとに老後の不安は増していく。

 

2.自由とは何の保障もないことである

私は会社に属さずに自由業で仕事をしている。決まった時間に出社しなくても、平日の昼間にヘアサロンに行ってもタイムスケジュールは自分次第。以前は会社勤めでワーカホリック気味だったので、当初は解放感に心躍らせていた。

 

暫くすると自由業は、何の保障もない「不自由業」だと感じるようになった。収入の保障はなく、有給がないから休めば稼ぎはゼロ。失敗をしても上司や会社が守ってくれるわけでもなく、死に物狂いで頑張ったのにギャラが入ってこないこともある。しかも老後は国民年金だけなので、会社員より年金受給額は極めて低い。会社に縛られるのが嫌だと思っていたけど、縛りがあるから生活保障が充実しているのだ。

 

組織に属していると、望まない人事を受けることもある。そこで「会社を辞めちゃおうかな」と脳裏をよぎることがあるだろうけど、生活や老後のことを考えれば、会社員として定年まで勤めることは、ある意味正解。自由になる時間はあっても、お金と健康がなければ不自由な生活を余儀なくされるのだから。

 

3.自由すぎると寂しさを感じてしまう

人は多少の縛りがあった方が、幸せを感じることがある。たとえば、男女の関係。恋愛するとお互いを束縛し合うことが、ひとつの愛の表現となる。私はこれが大の苦手で、パートナーに対して束縛も依存もしないから自分にもしないでと訴えてきた。さすがに一線を越えるのは容認できないが、合コンやキャバクラくらいならお咎めなし。

 

それがある会話を耳にして、ハッとした。「束縛がきついのは嫌だけど、合コンはダメ!とかヤキモチからくる束縛は可愛い」と男同士で共感しあっているではないか。そうか、プチ束縛は男性の独占力を満たし、愛されていると感じるのか。自由にさせすぎるのも、相手によってはいいとは限らないのだ。

 

子どもだって、きっとそう。子どもはママが一番頼りになる存在で、誰よりも好きだし甘えたい。ママも愛しい我が子のために自由時間がなかったとしても、それは幸せの縛り。人は自由すぎると愛が不足して、寂しさを感じてしまうことがある。子育ては大変だろうけど、ママたちがいう「自由がなくて」は、おのろけと同義語のようなもの。

 

「何から」自由になりたいのか?

男女雇用機会均等法が施行された80年代半ば頃までは、30歳を過ぎた女性社員は結婚するか、そろそろ辞めなきゃムードが社内に漂っていた。いまは独身のまま定年まで勤めても、ママになり育児休暇を取得しながらでも働ける環境が整い、女性も生き方を自分で選べる時代になってきた。

 

子どもがいない“おこなしさま”は自由度が高いけど、縛りがある方が安心できることもある。自由って魅惑の言葉だけど、自由に生きることは自分ですべての責任を持つこと。家族、人間関係、仕事、お金・・・、この世の中ですべてから自由になることは難しい。まずは自分にとって自由とは何なのか、何から自由になりたいのかを明確にすることが大切。

 

私は不自由業といいながらも、このままの道を突き進み、フリーならではの生きがいを感じていきたい。アナ雪のエルサが自由になった、その後のストーリーをいつか見たいと願いながら!

 

アナ雪のエルサも望んだ!女が自由に生きるための3原則 【おこなしさまという生き方 Vol.33】

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