食べすぎそうな日は足を押す?「秋の不調」に効く5つのツボ
こんにちは、神戸市垂水区にある漢方薬店「CoCo美漢方」の田中友也です。鍼灸師、国際中医専門員の資格を取り、日々、薬店と鍼灸院で皆さんの健康相談に乗っています。
10月に入り、秋めいてきました。
急に肌寒くなりましたが、風邪などひいてないでしょうか?
暑い夏が終わり、一般的に秋は過ごしやすい季節と言われております。
ただ1日の中での気温差、台風での気圧差など、体調を崩しやすい要因も多い季節です。
今回はそんな秋に多い症状とツボ養生についてお話ししたいと思います。
■涼しくなって「食欲」が暴走している人に意外なココ
この時期は「食欲の秋」。と言われるように食べ物がおいしく、食欲も出てくるので、美味しくご飯が食べられる季節になります。
ついつい食べ過ぎたり、反対に食欲があまりなくて、食べれない…。
など食欲や胃の調子が安定しない人も多いと思います。
そんな時は
『足三里(あしさんり)』
を押しましょう。
膝の外側、お皿の下から指4本分下がった、窪んでいる場所。
向こうずねの外側です。
この足三里をセルフでお灸するか、ツボに親指や中指をあてて、心地よい痛みを感じる強さで押しましょう。
かの有名な「奥の細道」を書いた松尾芭蕉も足三里のお灸をして旅をした。と言われます。
足三里は胃腸を元気にし、消化吸収を助けてくれます。
夏に冷たい飲食物で冷えて疲れた胃腸をケアし、元気にしてくれます。
■肩がこって困る人は揉まずに「押す」
急な寒さやテレワーク、おうち時間が増えたことで同じ姿勢が続き、肩がこる、張る、痛い…という人も多いと思います。
そんな時は肩こりの特効穴
「肩井(けんせい)」
がおすすめ。
肩井は字の通り気血が井戸のように湧き出るツボとも言われます。
場所は肩の付け根と肩先の中間です。
肩に手を乗せて凹んでいると感じるところや、周辺を押して最も気持ちいいと感じるところを目安にしてください。
肩こりがひどい人はいつも自然と肩井を刺激している場合が多いです。
中指をツボに合わせて若干斜め下に向けて5秒押しては3秒休み、5〜10回繰り返しましょう。
揉み返しも起きやすいので、力いっぱい押さないようにして下さいね。
また肩井は難産の際に分娩を促すツボとされているので,妊婦さんは避けるか強い力では押さないようにしましょう。
■寝付きが悪くなった、浅くなった人は
秋の夜長と言われますが、眠れない人には長い夜はツラい季節ですね。
不眠にはいろんなパターンがありますが、その中でも基本的に誰にでも使いやすいツボが
「労宮(ろうきゅう)」
です。
労宮は一説によると心苦労の集まる中心という意味と言われており、心労が重なると、このツボに症状があらわれると言われています。
労宮は手のひらの中央に位置し、人差し指と中指の間にあります。
深呼吸しながら反対の手の親指で労宮のツボを約5秒痛気持ち良い強さで押します。これを5セット繰り返しましょう。
ゴルフボールを両手で挟んで、両手の「労宮」をほぐしていくのも気持ちがいいです。
友達や家族、恋人など信頼している人に押して貰うと、リラックス効果も増し、より自律神経の働きを安定させることができますよ。
■台風接近の気圧低下、冷えで「頭痛」に悩むなら
朝晩の冷えやひどい肩こり、眼精疲労、台風などの気圧の変化などからくる頭痛でお悩みの人も少なくないと思います。
そんな時お勧めのツボが
「風池(ふうち)」
です。
風池は後頭部の髪の生え際。後頭部の中央のへこんでいるところと、耳の後ろにある骨がでっぱっているところを結んだ中間のあたり窪みのところにあります。
両手の親指で押します。残りの4本の指を頭に添えて支えましょう。
頭頂に向かって持ち上げるように5秒くらいゆっくりと押して、ゆっくりと離す。を5~6回ほど行いましょう。
力いっぱい強く押しすぎないようにしましょう。
頭痛が毎日続いたり、ガンガン痛んだり異変を感じたら病院で検査してもらいましょう。
■PCやスマホの見すぎ?「眼精疲労」を感じたら
「読書の秋」で読書やテレワーク、スマホ、PC、TV、ゲームなどで目を使い過ぎて眼精疲労やかすみ目などの目のトラブルでしんどい人も多いと思います。
目が疲れたなー。という時は
「太陽(たいよう)」
のツボがお勧めです。
太陽は眉尻と目尻の中間地点から親指の横幅くらい外側のくぼんだ部分にあります。
別名「目医者殺し」と呼ばれるほど、眼病と無縁になると言われています。
中指で優しくジワーっと3~5秒押して休むを繰り返しましょう。
円を描くようにマッサージするのもお勧めです。
他にも蒸しタオルやホットアイマスクで目の周りを温めるのも有効ですよ。
いかがでしょうか?
すぐ出来る簡単なツボ養生をまとめました。
今日から自分の体調に合わせたツボを活用してみて下さい。
せっかく過ごしやすい秋を元気に楽しく、自分らしく過ごしましょうね。
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あなたの不調によりそった養生法がきっと見つかる。
そんな一家に1冊の本になっていると思います。
東洋医学の知恵をおうち時間のお供やご自身、ご家族、大切な人の健康管理に、養生にぜひ。
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