更年期が「終わった後」ってどうなるの?今から62歳までに起きること

親の介護、仕事の激務。そして変形性股関節症に襲われる50代前半

閉経した52歳のとき、東日本大震災が起きました。ちょうどその頃、ケイコさんの母、義父母が相次いで病に倒れ、地方在住の母を神奈川に呼び寄せることに。突如として「共働きでの親の介護問題」に直面しました。

 

「母の引っ越しでものすごいぎっくり腰になり、激痛で歩くのも一苦労。ガニ股でそろりそろりと歩いていると、友人から妊婦みたいだねって笑われたりしたのですが、整形外科で、実は変形性股関節症という股関節の病気が始まっていることが発覚。ですが、仕事が激務な上に、親のケアも必要、自分の身体のことなんてかまっていられませんでした」

 

更年期障害の典型的な症状はほぼ経験しなかったケイコさんですが、53歳のころに唯一出たのがめまいでした。

 

「母を神奈川に連れてきて一段落したあと、朝、ベッドの中でふわーっと揺れてる感じがしました。気のせいかな?と思って起き上がると、ぐわーんと部屋が回っています。仕方ないからまた寝ちゃう。そんな状態が1週間くらい続くんです。2、3回ありました。でも、私、ものすごい医者嫌いで、よっぽどのことがないと行きません。病院に行かず我慢しました」

 

突然足が震えて体重が激減。声が出ない、喉が渇く…これも更年期?

なんと57歳のとき、突如としてケイコさんの体重は一月で7kgも減ってしまいました。

 

「冬の仕事帰りの夜、デパートで買い物をしていたら、急に足が震えて力が抜けてしまいました。まあ疲れてるし、そういうこともあるか!と放置してたら、それから急激に夜眠れなくなりました。やたらとのどが渇き、食べても食べても体重がどんどん減ります。常に37℃くらいの微熱が出ていて、寝ている間も心臓がバクバクして。筋肉や関節が痛く、むくみも出て」

 

直前に受けた人間ドックでは異常なしでした。いったいこれは何だろう? 更年期症状のような部分もあるけれど、こんなにひどいものなの?

 

「声が出ないから、電話かかってくるのがものすごい恐怖でした。のどがぎゅっとしぼりつけられる感じなんです。誰とも喋らず、黙々と仕事をこなす毎日でした。足だって力をいれると震えます。当時の写真をみると私はガリガリ、でも半日つぶして精密検査する時間もとれず……」

 

そんなある日、偶然会った友人に症状を話したところ、甲状腺の病気では?と指摘されました。友人は甲状腺ホルモンが分泌されなくなる病気、橋本病の治療中で、ケイコさんは逆に分泌が多くなるバセドウ病ではないかとコメント。

 

「更年期ではなく甲状腺だなんて! 思ってもみなかったので驚きました。こんな状態でも、私は病気だという事実を認めたくなくて、何かの気のせい、一過性のものだと思いたかったんです。でも、友人の言葉で決心を決め、彼女も通っているという表参道の甲状腺疾患専門病院をすぐ受診しました」

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