レスの80%を占める要因は?尿漏れ、更年期との関係は?【富永喜代先生】

セックスレスの原因の80%が性交痛

40代以降の更年期女性は女性ホルモンの急激な減少とともに、腟乾燥が進みます。挿入しようとすると、濡れにくいため、痛みを伴うのです。そして、オルガスムも感じにくくなります。そんな状況なのに、今まで通り求められ、パートナーを気遣い、痛みに耐えながらイッた演技をする。そんな状況でセックスしたいと思うでしょうか?

 

女性は、なかなかこの悩みを口に出せないでいます。パートナーを気遣う気持ち、自分の体の変化に情けなくなったり、自信がなくなったり・・・・・・と、とても複雑なんです。

 

 

性交痛が更年期障害の一つという認識が進んでいない

更年期になると腟の劣化がおきてくることは1回目、2回目でもお伝えしています。腟がゆるんだりたるんだり、縮小するのです。

更年期障害と言ったら発汗やホットフラッシュ、不眠などとよく言われていますが、女性ホルモンの低下はもっとさまざまな影響を与えています。まず、更年期障害が性器や下部尿路の問題と深く関係していると認識されていません。具体的に腟、膀胱、子宮に影響した症状として、頻尿や尿漏れ、性交痛があげられるのです。

また、更年期には筋肉や骨にも影響が及び、筋肉がゆるみ、関節が硬く、腱が弱くなります。その結果、股関節の開閉がスムーズでなくなったり、座骨神経痛が悪影響を及ぼし、これもまた、性交痛の要因になります。

 

筋肉がゆるんでくると、骨盤内臓脱と呼ばれる加齢に伴う、重力に筋力が負けてしまう状況が起きます。骨盤を支える骨盤底筋群が衰えると膀胱、腟、直腸、子宮など本来骨盤内に納まっていた臓器が垂れ下がり、下腹部の違和感に繋がっていくのです。

 

 

骨盤底筋群を鍛える腟トレは1日5分毎日ひっそり行ないましょう!

 

骨盤底筋群を鍛える腟トレを1日5分

骨盤筋群の衰えは、40代から出てくるので、腟を鍛えるトレーニングを毎日1回5分でもおこないましょう。腹筋を使って腹圧から締めていきます。

 

1:すっと力を抜いて立つ。

2:息を吸いながら意識して腟をキュッと締める。

ゆっくり「1,2,3,4,5」と吸ったら、5秒引き締めて止めます。

このとき、肛門や腟をへその奥に向かって引き上げるイメージを。

3:その後、「フー」とゆっくり息を吐いていきながら腟をゆるめます。

 

通勤電車の中や家事の合間にでもいいですし、座ってデスクワークをしながらでも、布団の中でもできます。

 

これを1~2カ月おこなうと、「少し尿漏れが減ったかな」と実感する方が多いようです。

 

相乗効果が狙えるおすすめの対策も紹介しますね。

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