【40代編集部長の婚活記#276】40代「最後の恋」と思っていたけど…復縁10カ月の行方は?
好きだけど、終わりなんだね
アサミ「じゃ、帰りますね。おじゃましました」
荷物をかかえてそそくさと玄関へ向かおうとした。
ジェントル「ちょっと待って」
アサミ「何?」
ジェントル「ハグしたい。一旦、荷物置いてもらってもいい?」
帰り際に何を言うの。そんなことされたら、覚悟した心が揺らいでしまいそう。
アサミ「お友達でしょ?」
ハグしたいって!?
ジェントル「ハグはお友達同士もすることでしょ」
そりゃ、欧米では……。海外暮らしが長い彼にとってはスタンダードかもしれないけど。
アサミ「私の日常ではあまりないわ」
ジェントル「いいから。ね、置いて」
せつなそうな目で見つめられて、思わず言う通りにしてしまう。その瞬間、背の高い彼が私をギュッと包み込んだ。
ジェントル「ありがとう。ごめんね」
アサミ「私こそ、ありがとう。あなたに出会えてよかった」
本当に出会えてよかった
ジェントル「一緒にいて本当に楽しかった。離婚して以来、女性を好きになることはないと思っていたから。あなたを好きになれてよかった」
アサミ「私も。40歳ごろからもう恋愛することないと思っていたから」
本当にそう。30代で私の最後の恋は終わったと思っていた。婚活を始めた44歳のときも、正直その気持ちは拭えなかった。だけど……46歳で彼と出会い、恋している自分に気づき、恋人同士になるなんてね。
そして40代で始まったこの恋こそ、最後の恋になると思っていたけれど……。
そのまま5分くらい、ずっとお互いの温もりとお礼の気持ちを伝えあっていた。幸せな時間の思い出がよみがえってきて、気がつけば目から涙があふれていた。
体を離して、もう一度見つめ合う。どうしよう、泣いてるのがバレちゃう。
ジェントル「あ、涙……」
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