54歳、ついに訪れた「更年期のラスボス」って【100人の更年期#59後編】

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50歳のホットフラッシュを皮切りに徐々に更年期症状が強まっているユリさん。前半の話の続きです。

 

前半<<<「目が覚めた瞬間、ぐったり疲れてる」54歳が襲われた睡眠トラブルの正体

54歳、運動を続けてきたからわかる。これは筋肉の疲労ではない

53歳に入って生理はほぼ止まり、不正出血のような短い出血が2回あったというユリさん。この夏からは眠りの質が顕著に落ちました。1時間半ほどで目が覚めてしまうので、続けて3時間眠れると今日はよく寝たなと感じるそう。そして疲れが取れなくなりました。

 

「朝起きた時から身体が痛くて、疲れ果てているんです。主人にも言われました、『最近、あー疲れたって言いながら起きてくるね』って。眠りが浅いので疲れが取れないんだと思います」

 

これまでの不調がどれも突然起きましたが、この眠りの質の低下も突然起きたそう。

 

「この1年は目が早く覚めるようになってしまったので、朝5時台に起きて朝イチで勉強をしてから仕事をするルーチンを作っていました。でも、夏からはそれも急にできなくなり、朝起きられない人になってしまったんです。これまでどんなに忙しくてもそんなことはなかったのに、自分が怠けているようでショックでした」

 

稀に朝まで5時間ほど続けて眠ることができると、朝から元気に洗濯ができるし、茶碗も丁寧に洗えます。でも、1時間半で目が覚めるぶつ切りの睡眠では朝起きることすらままなりません。朝ごはん作りと洗い物をご主人に代わってもらうことも増えました。

 

「運動の疲労とちがって、更年期の疲れは少しずつ蓄積していくから、疲れていること自体に気づきにくいのかもしれません。ふと気づいてみると、最近はダンスのパフォーマンスもよくありません。また、ダンスのあと、だるくてそのままソファで寝てしまうこともあります。運動そのものの疲れならば休養すれば回復するのですが、この疲れは回復しません。だからわかるんです、これは違うと」

 

そういえば、身体のあちこちに痛みも出ています。肩や腕、指などの痛みで夜中に目が覚めることもあります。リモートワークで使うPCの配置のせいかもとデスクを見直しましたが、改善されませんでした。

 

「眠れなくなってからは身体がやせてしまいました。もともと太りやすいので最初はラッキーと思ったのですが、やせ始めてから疲れが加速していきます。つまり、身体にものすごく負担をかけているのでしょうね。私たち、もうやせることを喜べない年になってきたんですね……」

 

そんな中でも、自分を支えてくれるジャズダンスがあってよかった

ユリさんの場合、更年期世代が訴えることの多い「メンタルの落ち込み」は弱めです。

 

「まったくないわけではないですよ。更年期症状と比例するように、負のスパイラルでイヤなことばっかり考えて脳内がぐるぐる回るようになりました。これまでなら、なんで私ったらこんなイヤなことこと考えてるの?って気が付いて、おしまいおしまいと独り言を言えば片付いていました。でも、ふと気が付いたらまたいやなことを考えているんです」

 

「ダンスに行きたくない日」が出てくるようになったのもこのころでした。

 

「うつの初期症状は、好きなことができなくなることなのだそうですね。これっていい傾向じゃないなと思いました。でも、無理をしてでも行けば行ったで気持ちが晴れます。ダンスで年上の先輩に相談したら、そういうことは私もあるけれど、無理をして行ったほうが絶対いいと言われました。そうか、みんなこうなるのかって気づけました」

 

改めて、39歳のとき、ダンスと出会えていてよかったとユリさんは振り返ります。

 

「ダンスを通じてかけがえのないお友達に出会えました。おばさんになってからでも何かを思い切って始めれば、同じくらいの熱量をもって、好きなことに熱中できる仲間が作れるんですね。また、ダンスをカッコよく踊るのってものすごく難しい。今日もできなかった、明日はがんばろう、できないからできるようになりたいと明日に続いていくんです。私は目標設定がないと元気が出ないタイプなので、年に3回の発表会に出るという目標が支えになっています。これがなかったらすでにこの更年期にくじけていたと思います」

 

同世代の友人たちも「更年期」だということに気づいてない

そんなダンスの友達にも、なんだか調子が悪いと言っている人がたくさんいるそうです。ですが、みんなその不調が更年期症状だとは気づいていない様子。いっぽうで、下の世代の人たちはもっと情報に対してオープン、「更年期ってどうですか?」と正面きって聞いてくることもあります。

 

「ダンスのお友達とは毎週会っているのに、更年期の話をしたことがありませんでした。でも、話してみるとみんなそれぞれに何かしらの症状があります。みんな言わないだけで、それぞれ悩んでいるんだな、と。こうした身体のことを大っぴらに口にできるかどうか、私たちは過渡期の世代みたいです」

 

いろいろな不調もあるけれど、きっと乗り越えると思っている。どこかに光がさして、そのあと体が軽くなって楽になるに違いないとユリさんは信じています。

 

「もっとよいパフォーマンスができるようになると嬉しいなって、目の前のことに集中しようと思います」

 

 

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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