副業って「実は禁止されていなかった」?驚くべきお仕事の話

2022.03.02 WORK

コロナ禍での急速な在宅勤務の普及に伴い、関心の上がってきた副業・兼業。オトナサローネのアンケートでも読者層のおよそ半数が「興味アリ」と答えてくれます。

なぜここにきて急激に「解禁」が起きているのか、そして注意点は何なのか。私たちの働き方を管轄する省庁、厚生労働省の大石奈津生さんに聞きました。

 

「なぜ副業は急激に解禁されているのか?」そもそも禁止されていなかった!

できるという空気がなかったため、いまだに「できるの?」と及び腰な人も多いのが副業・兼業です。なぜここにきて急に解禁されているのでしょう?

 

「じつは、もともと副業・兼業を禁止する決まりがあったわけではありません」大石さん)

 

 

2019年に働き方改革の一環としての副業・兼業の普及を図る方針が示されたことに伴い、各企業での副業解禁の流れが後押しされています。

 

「人生100年時代と言われる時代、若いうちから自分の希望する働き方を選べることが大切です。そのため、厚生労働省では、副業・兼業を希望する方が、その希望に応じて幅広く副業・兼業を行える環境整備を推進しています」(大石さん)

 

副業・兼業に関する裁判例では、競業避止義務、安全配慮義務などに反しない限りは、労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的に労働者の自由であるとされています。

 

「一方で、企業からは『過重労働になって本業に支障をきたす』『労働時間の管理・把握が困難になる』といった声があったため、企業も働く方も安心して副業・兼業ができるよう、労働時間の管理についてのガイドラインを策定しました」(大石さん)

 

同様に、労災があった場合にも、労災保険において、複数の事業場の賃金額を合算して労災保険給付を算定するという国のルールになっているので、相当な安心感をもって副業・兼業がしやすい環境が整っているといえます。

 

副業・兼業を行う上で、働く私たちに必要な対応は?

「副業・兼業ができるかどうかは会社のルールによりますので、会社が禁止している場合はできません。ですので、まずは会社のルールを確認する必要があります。会社のルールの上で可能ならば、会社で定めている方法にしたがって、副業・兼業の内容を届け出ましょう」(大石さん)

 

雇用される形で副業・兼業を行う場合、原則として本業と副業・兼業先の労働時間は通算されるため、雇用主は働く方の副業・兼業先の労働実態を把握する必要があります。したがって、働く方は必要な情報を雇用主に伝える必要があります。黙って副業を始めることはNG。

 

 

また、現在副業が禁止されている会社の場合も、ニーズが高まっていることを会社に認識してもらうことが大切です。まずはコミュニケーションをとり、話し合うことが大事というわけです。

 

企業側が行うべき対応は規則の整備、そして「対話」

では、企業側はどのような対応が必要なのでしょう。

 

「これまで原則禁止だった会社が認める方向とする場合、まず就業規則の見直しが必要です。そのうえで、働く方の労働時間の通算管理が必要なので、会社は必要な情報を確認しなければなりません。」(大石さん)

 

 

ガイドラインが適用されるのは労働基準法上の雇用関係にある労働者。フリーランスの方や独立、起業されている方は対象とされません。

 

「企業側にとっても、まずは働く方とコミュニケーションをとることが大切です」(大石さん)

 

お話・大石奈津生(おおいし・なつき)さん

厚生労働省労働基準局労働条件政策課 法規第二係長

2012年厚生労働省入省。労働基準局監督課、政策統括官付政策統括室などを経て、2021年8月から現職。

 

編集部より◆このインタビューは独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が令和4年1月に実施した労働政策フォーラム「副業について考える」をベースに構成しました。

労働政策フォーラムとは、労働・雇用の分野における様々な問題を取り上げ、機構内外の研究者、政策担当者、企業の実務担当者などの広範な労働関係者との間で議論を深めるセミナーです。

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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