【マンガエッセイ】日本から持っていくべき調味料って?台湾2週間目の衝動

2週間ちょっとかけて”環島”(台湾一周)していたときのこと、台北からすごろくのコマのように台南→高雄→墾丁→台東、と左回りに順調に進む旅路。

今自分が台湾にいることが嬉しくて、でも明日も明後日もいられることも嬉しい。そんな最中だけに、自分でも驚いた衝動だった。

 

 

日本の味への欲求

このとき頭は無だった。自分でもビックリするほどの素早さで部屋に戻ってスーツケースを開け、台湾人の友達にあげるつもりの日本のミニサイズの醤油を手にし、悩む余地なく蓋をあけ、それをお粥にかけていた。

その間体感時間にして3分!

口に入れる、噛む、沁みる、米の甘さと醤油の塩分、これぞ日本人の浸透液。

台北入りしてから1週間、飽きることなく毎食現地の美味しそうなものを求め食べ歩いていた。

朝から1食でも無駄にしたくない、なるべく台湾でしか食べられないものを食べたい!

頭ではこの日の朝もアットホームな民宿の手作り台湾朝ごはんを満喫する予定だった。

しかしトロトロに炊かれたお粥を目にした途端、舌からつながる何かが理性をぶった切った。

そして目玉焼きから炒め物まで、片っ端から醤油をたらして内臓を醤油色一色に・・・

しばらく強引な日本の醤油味を満喫し、「あ、おみやげ1つ減らしちゃった。」と我に帰る。

 

台湾の卓上醤油は甘い

台湾にも醤油はある、しかし卓上に「お好みでどうぞ」用に置いてあるのはたいてい”醤油膏”というトロッとした甘めの醤油。

これはこれで日本に持ち帰り料理に使うと味に深みが出ておいしい!

でもそれは私の中で”塩””醤油”のようなスタメンではなく、”中濃ソース”や”バルサミコ酢”と同等のベンチ調味料なのだ。

 

旅のスタイルの違い

2週間以上海外滞在するのは3度目だったけど、そういえば前の2回はキッチンで料理を作ったりしてたので今回のような衝動は無かった。

よくアジアのホテル朝食会場で欧米人が山盛りシリアルをおかずに食パンを食べる、というのを目にする。

前は「せっかく他に現地のご飯が並んでるのに何故!?」と思ってたけど、彼らのバカンスの長さは日本人の海外旅行日程の比じゃない。

昼や夜は慣れない味にチャレンジしても、朝で自分を取り戻すことが長期旅のコツだったのか!

そんなことを思いながら、内臓ホームシックを醤油で癒し、昼からは再び台湾のご飯を求めて街を彷徨うのだった。

 

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(毎週木曜19:00更新中!次回もお楽しみに……!)

 

佐々木千絵さんの台湾1周!

 

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