今年は過去10年で最大の花粉が飛ぶ!?花粉症「市販薬の選び方」気を付けたい最新のポイントは

現在、国民の2人に1人は花粉症に罹患していると言われます。花粉症有病者は1998年の19.6%から42.5%(*1)へと倍以上に増加、すでに誰にとっても他人事ではない国民病です。

「コロナ禍に入り、昨年2022年は花粉症の発症人数そのものが減りました。理由は4つあると考えています。花粉の飛散が遅い+花粉飛散量が少ない+マスク習慣アリ+外出機会の減少。ですが、今年は外出も多くなると考えられ、飛散量も多いと予想(*2)されています。花粉症の方は早めの対策を講じてください」

 

こう語るのは大正製薬でクラリチンなど鼻炎薬ブランドを担当する菊田雅人さん。コロナ禍特有の「病院への行きづらさ」も視野に入れ、どう対策できるかを聞きました。

大正製薬(株)ブランドマネジメント2部 クラリチン・パブロン鼻炎担当 菊田雅人さん

 

今年は「前年の200%で最大量」と言われる大規模な花粉の飛散が予測されています*2

 

アレルギー性鼻炎と花粉症の違いは「通年性」か「季節性」かということ。症状はどちらもくしゃみ、鼻水、鼻づまりですが、通年性の鼻炎の原因はハウスダストなどで、症状は1年中現れます。いっぽう、季節性の鼻炎である花粉症は植物の花粉が原因で、決まった時期に症状が現れます。春先からのスギ、ヒノキにはじまり、秋口に多いブタクサ、ヨモギなど多種多様な花粉が原因となり得ます。

 

「花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。夏の気温が高く日照時間が長く、かつ雨が少ないと、翌春の飛散量が多くなります。22 年は 6 月の降水が西日本・太平洋側で少なく、日照時間が東日本の日本海側と西日本の太平洋側でかなり多くなりました」(菊田さん)

 

6 月の高温、多照、少雨は杉の花粉形成に好条件となりました。

 

「そのため、今シーズンの花粉量は、前シーズン比210%~290%で『非常に多い』が関東甲信・東海・近畿・四国、110%~140%『やや多い』が東北・北陸・中国・四国、50%で『少ない』が北海道という予測(*2)です。早めの対策が必要です」(菊田さん)

 

花粉飛散スタートは平年並みかちょっとだけ遅めの予測。1日も早く準備を*2

実は、スギ花粉は 1 月 1 日からの日の最高気温を足した積算気温が 350°Cに達すると飛散開始、400°Cに達すると飛散が活性化すると言われています。(*3)なお、積算気温が 750°Cに到達すると飛散のピークを迎えます。

 

「23 年、東京は 2 月 3 日に 350°Cに達して飛散開始、8 日に活性化の 400°C、3 月 7日にピークの 750°Cに到達する予測(*4)です」(菊田さん)

 

じつは「髪への付着」こそもっとも注意すべしです!

花粉症対策の基本は「花粉との接触を避けること」に尽きるのですが、髪への付着を対策していない人が非常に多いのです。まず、家から出るときは髪をまとめること。ダウンスタイルは花粉と髪の接触面積が広い上、髪と髪の間にも花粉を巻き込むため、付着量が増えます。ウールのコートよりも髪に付着し室内に持ち込まれるという込まれるというデータ(*5)もあるくらい。

 

「髪をまとめ、帽子をかぶります。家に入る前に帽子を脱ぐこと、頭部からも忘れずに花粉を払うこと。これだけでもずいぶん違います。もちろん、メガネやマスクもこれまで通り活用してください。マスクの機能化も進み、静電気を起こして花粉を引きつけてフィルタリングするマスクも登場していますのでご活用ください」(菊田さん)

 

「まだ病院には行きづらい…」という方も。市販薬を使いたいとき、選び方のポイントは?

ドラッグストアで手に入る花粉症に使う医薬品は大きく 3 つ、内服薬と点鼻薬、点眼薬です。過去、コロナ禍の2シーズンは軽症で済んだため、久しぶりに「備え」の必要性を感じているという人のうち、コロナ前は病院にかかっていたけれど今年はちょっと躊躇するという場合、特に市販薬はオススメです。

 

花粉症対策の市販薬は例年1月末から引き合いが増え、2月の3週目ごろに高需要期を迎えています。

 

「このパターンから見てわかる通り、症状が出てから駆け込む人が多いのですが、早めに対処したほうが症状を軽く抑えられるタイプのお薬もあります。少しでも症状を感じたら早めに飲みはじめ、シーズンを乗り切ってください」(菊田さん)

 

「アレルギー専用点眼薬」は漠然と選ばないで、成分をきっちり見て!ポイントは2点

点眼薬には2つの種類があります。

 

■抗ヒスタミン点眼薬/すでに目のアレルギー症状が出ている人におすすめ。目のかゆみや充血に効く。例えばこんな成分:クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル塩酸塩

 

■抗アレルギー点眼薬/少しでも症状を感じたら使うのがおすすめ。早めに対応する際に使用してください。例えばこんな成分:クロモグリク酸ナトリウム

 

鼻の症状は内服薬または点鼻薬を選んで!

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど鼻の症状に使う点鼻薬も 2 つの種類が。

 

■抗ヒスタミン点鼻薬/アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑える。くしゃみや鼻みずを改善する。例えばこんな成分:クロルフェニラミンマレイン酸塩

 

■ステロイド点鼻薬/炎症を抑える作用がある。くしゃみ、鼻水だけでなく鼻づまりにも効く。例えばこんな成分:ベクロメタゾンプロピオン酸エステル

 

「少しでも花粉を感じたら、使い始めるのがおすすめです」(菊田さん)

 

内服薬は症状」と「服用回数」選ぶ

内服薬にも 2 つの種類があります。

 

■第 1 世代抗ヒスタミン薬/すでに出ているアレルギー症状におすすめです。眠気を催すことが多いので乗り物の運転や機械の操作をする場合は注意が必要。

 

■第 2 世代抗ヒスタミン薬/抗アレルギー薬。効き目はゆるやか。少しでも症状を感じたら使うのがポイント。眠くなりにくく、口も乾きにくい。

 

国内では、第 1 世代と第2世代の割合は、4:6 で使用(*6)されています。

 

 

眠気が出にくいとはいえ、第2世代の中にも眠気が出るものもあるため、車を運転する人はよく添付文書を読んでください。

 

「例えばロラタジンが有効成分であるクラリチン EX は、1 日 1 回の服用で、眠くなりにくい薬です。仕事中の活用はもちろんのこと、大学受験や資格試験、卒業式などセレモニーが控えている人にもおすすめです(15才以上)。また、薬を飲み忘れてしまう方にも、1日1回タイプの薬を活用してほしいと思います」(菊田さん)

 

ドラッグストアでも対応できる時代になった!

コロナ禍以降、医者にかかりたいけれど感染が怖くて二の足を踏むという心理が増大しました。ちょっとの症状なら我慢してしまう、という人も多いのではないでしょうか。

 

「多くの花粉症の方でも、過去 2年は飛散量も外出も少なかったため、症状が出なかった方もいらっしゃると思います。しかし、今年は前年 200%の飛散量予測(*2)のため、万全の対策が必要になります。ドラッグストアや通販もぜひご活用頂きたいと思います」(菊田さん)

 

 

クラリチンEX 14錠タイプ/大正製薬

クラリチンEX第2類医薬品  7錠 1,518 円、14 錠 2,178 円、28 錠 3,938 円、28 錠×2 個 7,458 円(すべて 10%税込)

 

【効能】 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩
和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ

 

(*1) 出典:鼻アレルギーの全国疫学調査  2019(1998 年、2008 年との比較)調査対象: 2019 年(19,859 名)全国の耳鼻咽喉科医およびその家族,全年齢 2008 年と 1998 年は同じ調査方法にて実施
(*2) 出典:日本気象協会 2023 年 春の花粉飛散予測(第 3 報)
(*3) 「アレルギーの領域」(1998 年 5 月号)Vol 5, No.5, 37~43(医薬ジャーナル社)
(*4) 気象庁 HP 2023 年 東京都 日最高気温より
(*5) 2019年11月花王 生活者研究センター調べ <髪と衣類の花粉付着量(単位面積あたり)>
(*6) 第1世代・第2世代抗ヒスタミン薬構成比率 2021年度SRI+

 

 

 

 

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