「子宮を取ったらどうなるの?」誰にも聞けなかった「おヘソから下のトラブル」、ここでズバリ解決!【宋美玄×アルテイシア公開取材全文ログ】#1

更年期世代から始まり、閉経後の女性の約半数に起こると言われている「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」。

ひらたく言うと尿漏れ、頻尿、性交痛など「おシモ」の諸症状のことですが、なかなか周囲に相談しにくく、ひとりで悩んでいる女性も多い問題です。

そこで今回オトナサローネでは、産婦人科医の宋美玄先生と作家のアルテイシアさんをお招きし、読者50名の皆様と一緒に「おシモ」の問題に関してオープンに話す公開オンライン取材を開催しました。

1時間半の取材を13本の記事に起こし、丸ごとお届けする本連載。この記事は1本目です!

【宋美玄×アルテイシア公開取材全文ログ#1】

これまで更年期世代が「聞きたくても聞けなかったこと」第一位…「シモのお悩み!」

編集部:今回の公開取材は「更年期世代が聞けなかったこと」というテーマです。具体的には、「GMS」と言われる、すごく乱暴に言うと「シモの悩み」が更年期にともなって起きると言われていますが、そういったことを女性目線、私たち本位で語っていくという取材です。

 

アルテイシアさんは2月に本を出したばかりなんですよね。これで何冊目ですか?

 

アルテイシアさん:19冊目ですね。(『田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?』)

 

編集部:ジェンダー・フェミニズム系の本を多く出していらっしゃいますが、その次、4月に出た本はどんな内容なのでしょう。

 

アルテイシアさん:毒親をテーマにしています。私は集中力が小学生の頃からなかったので、書くのが遅くて…。これは加齢は関係ないと思うのですが。

 

編集部:集中力はみんなやばいですね(笑)。オトナサローネの更年期関連では「物忘れがヤバすぎる」という記事が最近いちばん読まれて、ツイッターの反応もよかったんですよ。でも、これって更年期のせいなのか、いわゆる老化なのか、悩むところですよね。

 

アルテイシアさん:そうそう! 宋先生の本にも書かれていましたよね。どっちにしても体調は悪くなるから、全部は更年期と考えないほうがいいよと。

 

編集部:更年期も老化現象のひとつ。卵巣が年をとったことによってホルモンが出にくくなる。でも老化って悲しくなる言葉だから、他の言い方があるといいですよね。もうちょっと明るい感じの。

 

アルテイシアさん:たしかに…。でも私は、物書きになったのが29歳で、そのときは「赤裸々な若い女性のセックスを書く!」みたいな仕事が多かったですが、今は更年期の仕事の依頼がきて感無量ですけどね…。

 

編集部:今おいくつでしたっけ?

 

アルテイシアさん:47歳です。

 

編集部:宋先生も同じなんですよね。

 

宋先生:そうです。

 

編集部:今日はアルテイシアさんの実体験をお聞きして、それを宋先生にお尋ねしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

 

アルテイシアさん宋先生:はい。

 

「子宮を切除すると女性ホルモンが出なくなる」という大きな誤解

編集部:たとえば性交痛や尿もれって、40代~50代の女性には3人に1人の割合で起きていることだと言われています。アルテシアさんは子宮全摘をなさいましたが、全摘に伴って起きたこと…例えば性交痛ですとか、尿漏れみたいな問題などはありましたか? 一番大きかったトラブルはなんでしょう?

 

アルテイシアさん:わたしは今47歳ですが、もともと40歳になったら子宮を取ろうと思っていました。過多月経、撰択的子なしという前提があり、さらには子宮を取ると、子宮頸がん、子宮がんのリスクが少なくなりますので、迷いなく決断しました。『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』に子宮全摘シリーズを書いたのですが、これはずっと読まれていますし、DMもよくもらいます。多くの人が「これを読んで子宮を取る決意ができた」って言ってくださるんです。

 

みんな子宮をとってどうなるか不安が大きいんですよね。情報がないんです。「セックスできなくなるんじゃないか?」とか、「パートナーの感じ方が変わるんじゃないか?」とか、悩んでらっしゃる。

 

ですので、「セックスはむしろよくなった」ということを書きました。「書いてくれてありがとう」と一番言われたシリーズでした。

 

宋先生:よく誤解されているのですが、子宮を取るとホルモンが分泌されなくなると思っている人が多い。でも実は子宮っていうのは、赤ちゃんを宿す以外に一切役に立たない臓器なんです。ホルモンは卵巣から出ています。だから、子宮を取っても問題はない。

 

子宮が性感帯なので取らないでおいたほうがいいと思っている人もいます。確かに、少数派だけど子宮の入り口が性感帯の人もいます。でも、全摘せずにそこを残しておくと子宮頸がんのリスクはあるし、少し内膜が残ることにより、少量の生理も残ってしまう場合もあります。

 

アルテイシアさん:わたしも本で「Gスポットは健在なり」って書いたんだけど、性感帯って膣の入り口付近のところにあるんだよね?入り口から1/3くらいのところ。

 

宋先生:そう。そしてほとんどの人は外側やね。(性感のメインは)クリトリスだから。入り口への挿入すらしない人もいる。クリトリスで感じるから、挿入も気持ちいい感じがするんです。ブレンドオーガズムといって、クリトリスとGスポットの快感が混ざるといいという人もいるけど、(性感に)子宮はいらないです。

 

▶▶次のページ「お医者さんガチャはもう疲れた。『本当に自分にあった医師』の見つけ方とは?」に続きます。

 

■アルテイシアさんの作品は!

 

離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』650円(10%税込)/幻冬舎

ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法』781円(10%税込)/幻冬舎

田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?』1650円(10%税込)/KADOKAWA

 

■宗美玄先生のクリニックは!

丸の内の森レディースクリニック

東京都千代田区丸の内1・5・1 新丸の内ビルディング9F

サイトはこちらから

 

(文/星雅代)

続きを読む

【編集部からアンケート】 よりよいページづくりのために、
「あなたのこと」をお聞かせください!

▶ご協力くださる方はコチラから

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク