コミュ力に自信がない人が「まずやってみるべき」7つのコミュニケーション技術
人と人とのつながりの中で生きている私たち。コミュニケーションを通じて、相手に好意をもって受け入れられる表現方法を身に付けることはとても大切なことです。コミュニケーション力を上げるエッセンスを(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生に教えていただきました。前編『誰からも好かれる「育ちのいい人」が無意識に実践している「何気ない会話」7つの魔法』に続く後編です。
【 気品を身につけるシンプルな教え#71コミュ力アップ編 】
ケース4.「これどう思いますか?」と尋ねられたとき、「なぜ思うか」意見もプラス
たとえば、来客にお出しするお菓子を選びながら「クッキーと迷いましたが、マドレーヌでいいと思いますか?」と聞かれた場合。
仕事の場合、「それでいいと思います」「賛成です」と回答する人が多いかと思われます。しかし、どこの部分に賛成しているかをしっかり説明してあげると、相手は嬉しいものです。
マドレーヌの件も、「賛成です」だけではなく、「かけらが落ちず、お客様も気をつかわずに召し上がれると思いますから、マドレーヌに賛成です」という点までお返事できたならば、「お客様のことをお考えになった点を私は理解しましたよ」ということまでが伝わり、お互いの絆がより深まります。
ケース5.自分と違う意見だった場合でも「イエス」からお返事を
「イエスバット話法」「イエスアンド話法」という話し方があります。どちらも、相手の意見が自分とは異なっても、まずは一度相手の意見を受け入れるというものです。
ただし、受け入れることと賛成することは違いますので、自分の意見が違っていたらその人に合わせる必要はありません。いったん、相手の方になぜそのような意見になったかお聞きしてみましょう。
「今日のお稽古は集合が9時だなんて、早くて大変ですね」 (そうかしら?私は普段8時半に出勤だから、むしろ楽。でも、イエス話法で…)
「そうですね。普段は何時に集合なんですか?」
「9時半です。9時だと子どもの登園とぶつかってしまって」 (なるほど、子どもを送って大慌てで出てきたのね、それは大変)
このように、もしかすると具体的な理由が隠れていたり、または目指していることは同じでもたまたま違うルートを話していただけという可能性もあります。逆に目標自体がずれていて意見が食い違っている可能性もあります。
だからこそ、対話を深めるコミュニケーションが必要なのです。話すことでお互いの新しい発見がうまれるかもしれません。
質問して深く知り、共通点を見つけてみるのも手
コミュ力の高い人は質問をうまく織り交ぜています。質問をすることで相手の考えを深く知ることや、共通点を見つけることができます。人は、共通点があると親近感が生まれ、「この人ともっと話したい」という気持ちになるものです。
ケース6.話をしていて相手がなんとなく不服そうなときは「まだお話しましょう」メッセージを
会話をしながら上司や同僚、パートナー、友人が不服そうなときがあります。そのようなときに機嫌をとろうとするばかりがコミュニケーションではありません。なにか不満や違和感を覚えていても、それは言葉に出すのは難しいものです。
しかし、実は少しの意見の違いかもしれません。ありのままに尋ねてみるのもひとつです。といっても「不服そうですがご意見がありますか」とストレートに聞くのではなく、「なにかありましたら、メールで結構ですので、遠慮なくいつでもおっしゃってください」と伝えておきます。
相手の感情は聞いてみないとわかりません。わからないので、自分までも不安になるのはよくありませんね。
ケース7.話しかけやすい雰囲気を出すには「ぱっと見てウェルカム」な人になって
コミュニケーション能力が高い人は、人が話しかけやすいウェルカムな雰囲気があります。また、身だしなみが整っていて清潔感があり、常に笑顔な人が多いです。
他者を受け入れているということを、雰囲気、見た目で体現することはとても大切。まず、身だしなみを清潔に保ち、笑顔をキープ。これだけでも格段に話しかけられるようになるはずです。
コミュ力を上げると、多くの人の考えに触れて価値観を知ることができ、自身の世界を広げることができます。
また、周囲とコミュニケーションを上手に取ることで、友達や同僚に好感を持たれ信頼感があり、チームワークが向上するといったメリットもあります。
人と人とのつながりの中で生きている私たちにとって、自他へのあたたかい思いやりの心をもち、相手に好意をもって受け入れられる表現方法を身に付けることはとても大切なことですね。
スポンサーリンク