更年期世代が気を付けたい「乳がん」予防するための発酵食品とは?「食べれば食べるほどリスクが減る」驚きの事実

女性のがんと聞いて、真っ先に思い浮かぶ「乳がん」。20代以上の女性はみんな気をつけなければいけない病気です。閉経を迎える前の女性が罹患しやすいと言われていた乳がんですが、最近では閉経後の女性にも罹患が増えていると言われています。

がん予防に関しては、さまざまな機関が研究を進めています。乳がんも例外ではなく、年々たくさんのエビデンスが発表されています。今回は、そんな乳がん予防のエビデンスの中でも、発酵食品との関係性に関する論文について、(一社)日本発酵文化協会で認定講師も勤めるウンログの腸活うんち専門家・長瀬みなみがわかりやすく解説していきます。

 

乳がんは閉経後も気をつけるべき

更年期世代の女性が予防や早期発見に力を入れたい病気はさまざま。中でも、乳がんは閉経前後のタイミングで発覚しやすいことがわかっています。乳がんは、閉経前の女性が罹患しやすいと言われていました。しかし、近年では閉経後の女性の罹患数も増加傾向にあります。乳がんは、閉経を迎える更年期世代も気をつけるべき病気なのです。

国立がん研究センターが発表しているデータを見てみましょう。乳がんの罹患数は年次で見ると、2005年から2015年の10年間で2倍に近い割合で増えています。女性のがん罹患数の1位は乳がん(97,142件)。2019年の部位別のがん罹患数を見ると、罹患数2位の大腸ガン(67,753件)と比較して、乳がんの罹患数は約3万件も多いことがわかります。

乳がんの罹患数は20代後半から増加し始め、40代後半にピークを迎えます。働き盛りや子育て世代の女性にとっては特に気をつけなければならない病気の1つなのです。ただし、更年期世代の女性も同様に注意が必要。50代に入ると一度落ち着きを見せる罹患率ですが、50代後半から60代後半にかけて再び罹患数が増加していきます。これは、更年期や閉経とも重なるタイミングです。

 

更年期世代が乳がんになりやすい理由とは

閉経前後が乳がんに罹患しやすくなる理由として考えられるのが、女性ホルモン「エストロゲン」の働き。乳がんの罹患には、食習慣の欧米化や運動不足などいくつかの要因が考えられます。特に注目されているのは女性の一生のうちのライフスタイルの変化と、それに伴うエストロゲンの影響です。乳がんはエストロゲンと密接な関係があることがわかっています。ほとんどの乳がんは、エストロゲンの影響によってがん細胞が増殖していくことが明らかになっているのです。

現代の女性は初潮が早くなる傾向にあります。大阪大学大学院が発表した「発達加速現象の研究-第12回全国初潮調査結果-」によれば、日本人女性の平均初潮年齢は明治期には平均14歳程度でしたが、若年化が進み、2008年には平均12歳程度まで早まっています。また、閉経も平均は50.5歳と言われていますが、実際の閉経のタイミングは40代〜60代と個人差が大きいです。平均よりも5〜10年程度遅く閉経を迎える女性もいます。

このように、早い初潮・遅い閉経を迎えると、それだけ体がエストロゲンの影響を受ける期間が長くなり、乳がんのリスクが増加すると考えられているのです。

 

「1日3杯の味噌汁」が乳がんを遠ざける?!

 

乳がんの予防に関しては、さまざまな研究が行われています。その中でも国立がん研究センターを中心に行われた多目的コホート研究では、日本の発酵食品の代表格の1つ、味噌と乳がん予防に関するエビデンスが発表されています。

この研究では、イソフラボンの摂取と乳がんの予防効果に関する追跡調査を実施。40〜59歳の女性約2万人を10年間にわたり追跡し、大豆製品の摂取量、それから計算されたイソフラボン摂取量、女性の乳がん発症率との相関関係を調査しました。

イソフラボンはエストロゲンに似た作用を持っている成分です。エストロゲンが乳がんの促進に関与することを考えると、イソフラボンの摂取も乳がんを促進する可能性があると思われるかもしれません。しかし、動物実験レベルのエビデンスでは、イソフラボンが乳がんを抑制する効果があることがわかっています。この追跡調査では、人体に対してもイソフラボンの乳がん抑制効果があるのかどうかを調べています。

結果、イソフラボン摂取量が増えるほど乳がんの発症率が低下することがわかりました。閉経後の女性に限定して相関を調べると、イソフラボン摂取量と乳がん発生率の減少の関係は、より顕著になっています。

大豆製品ごとの摂取量と乳がんの発症率では、面白いことがわかっています。大豆、豆腐、油揚げ、納豆の摂取と乳がん発症率との関連性は明らかになりませんでした。しかし、1日に3杯以上の味噌汁を飲む人では、乳がんの発生率が40%減少したということがわかったのです。

味噌汁を日常的に食べることで、乳がんの予防効果が期待できます。生活習慣病対策の一環としても推奨されている大豆製品。なかでも、日々の食卓に味噌汁を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

味噌は医者いらず。ぜひ食卓に取り入れて

更年期世代が気をつけたい乳がんと、その予防に味噌汁がつながる可能性について、研究論文を交えてご紹介してきました。現代の食卓では、味噌汁の登場回数は減少傾向にあります。しかし、「味噌は医者いらず」という言葉があるくらい、味噌には健康効果があることがわかっています。女性の健康管理の一環として、ぜひ味噌汁習慣を作ってみてくださいね。

 

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