おしっこが真っ赤!更年期の膀胱炎、耐えられないほどの不快さなのに、繰り返す可能性も!!
忙しさのあまり放置していた「残尿感」と「排尿痛」
早苗さん(50歳)は、最近、残尿感や排尿痛が続くと悩んでいます。
「トイレでおしっこをした後につーんとした痛みがしたり、スッキリせずに残尿感があったりします。しかも、おしっこはちょろちょろと少しの量しか出ないんです……」
ただ、不快感はあるものの「強い苦痛」とまではいかない状態という早苗さん。
「病院に行くのは面倒だし、毎日忙しいのに時間がもったいないわ」
と思って放置していたそうです。
仕事中のトイレで血尿が…!
残尿感や排尿痛といった症状は強く感じる日もあればそうでもない日もあり、なんとかやり過ごしていたという早苗さん。
「スーパーのレジ打ちの仕事をしているんですが、週末のレジは大行列。尿意があってもトイレに行く暇がありませんでした」
その日は、4時間立ちっぱなしで仕事だったそう。
「やっと休憩時間がきてトイレに駆け込むと、なんと、おしっこの色が真っ赤だったんです。残尿感や排尿痛もこれまでにないほど激しくなってしまいました」
早苗さんは初めての症状に慌てましたが、
「男性の上司には事情を話せなくて……」
仕事が終わるまで、耐えきれないほどの痛みや不安を抱えて過ごしました。
更年期は突然の膀胱炎にご注意を
膀胱炎は、膀胱の中に細菌が入って増殖し、膀胱の粘膜に炎症が生じる病気です。
具体的には、頻尿、残尿感、排尿痛、尿が白く濁る、血尿などの症状があります。
更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により膣や尿道の粘膜が乾燥し、自浄作用が低下してしまいます。
そのため、細菌が侵入・増殖がしやすい環境となり、膀胱炎が悪化しやすくなるのです。
更年期の膀胱炎には、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)という漢方薬がおすすめです。
泌尿生殖器系の過剰な熱をさますはたらきのある竜胆瀉肝湯は、「頻尿」「残尿感」「排尿痛」「尿のにごり」に効果が認められており、泌尿器科などで処方されています。
竜胆瀉肝湯は、以下のような症状のある方に適しています。
・おりもの
・充血
・のぼせ
・イライラ
膀胱炎の原因をからだの内側から根本的に改善するため、膀胱炎を繰り返さないからだづくりを目指すことができます。
膀胱炎の初期症状は比較的軽いことが多いですが、対策をせずに悪化すると、ひどい痛みや血尿などが生じ、腎盂腎炎(じんうじんえん)を引き起こすこともあります。
尿にいつもと違う違和感を感じたら、我慢せずに早めに病院を受診するようにしましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
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