食の「もったいない」を植物油でおいしく解決 Vol.2【半端な食材は“オイル漬け”でおいしく食べ切る】

2023.11.17 FOOD  [PR]

ほりえ家のモッタイナイをなくす技 Vol.2

Sponsored by 一般社団法人 日本植物油協会

半端な食材は“オイル漬け”でおいしく食べ切る

ほりえ家のモッタイナイをなくすエコクッキングをご紹介する企画の第2回は、半端な食材は、なんでも“オイル漬け”でおいしく食べ切るです。

豊かな香りとさわやかな風味で、料理のクオリティアップに貢献する、ねぎやしょうが、にんにく、ハーブ類などの香味野菜。でも、1回の調理で使うのは、それほど多くなく、気付いたら気づかないうちに傷んでしまっていた、なんてことありますよね。

 

エコクッキングの達人・ほりえさわこ先生がおすすめするのは、余りがちな香味野菜を保存のきく常備調味料に変身させる「オイル漬け」。カンタンに作れて、日々の食生活を豊かにしてくれるオイル漬けのレシピを香味野菜の他、お肉やチーズなど含めたくさんご紹介します!

 

まだ食べられる食材を捨ててしまう「食品ロス」は、資源やエネルギーの無駄遣いにもつながり、地球温暖化の原因にもなります。ただ、食材を無駄なく使い切りたいと心がけていても、うっかり冷蔵庫でしなびさせてしまったり、食べ切れなくて残してしまったり、といった経験を持つ人も多いはず。

この短期連載では、エコクッキングのエキスパート、ほりえさわこ先生のキッチンを直撃訪問。母、娘と3代にわたって料理家のほりえ家の食卓には、食材を余さずおいしく食べ切る技に加え、食費・光熱費まで節約できてしまうエコな技が当たり前に駆使されています。その一端を担うのが、植物油の存在。色々な種類の植物油をバランス良く上手に使うと、食材が長持ちしたり、おいしさもアップして、さらに時短にもつながるんです。知っていると良いことが沢山ありますよ!

 

知っていますか?植物油のこんな使い方

 

 

オイル漬けで保存期間が長くなる!

クリームチーズがかぶるくらいのオリーブ油を注いで。

食材を清潔な保存容器に入れ、植物油をひたひたに注いで作る「オイル漬け」は、ほりえ家の定番保存食。植物油に浸すことで、食材が空気に触れて酸化するのを防ぎ、カビや微生物の繁殖を抑制する効果があります。

 

「塩分が少ないクリームチーズ。いざ使おうというときに、ピンク色のカビが一面に生えていた、なんて悲しい経験を持つ方も多いのでは? そこでおすすめなのが、オイル漬けです。オリーブオイルに漬けておくだけで、保存期間がぐっと延長! オイルといっしょに好みのハーブも入れておくと、さらに風味がよくなっておいしいです」

 

オイル漬けのクリームチーズは、そのままおつまみにしたり、バゲットにのせたり、パスタにトッピングしたりと食べ方のアレンジもいろいろ! デリのようなおしゃれな見た目も、気分を上げてくれます。

 

「濃厚クリーミーなチーズに、オリーブ油の青っぽい風味が加わって、漬けただけなのに本格的な味わいになりますよ。冷蔵庫に入れて、3週間を目安に食べ切ります」

 

安いお肉が高級肉に変身!?

「特売のステーキ肉、我が家では今日の献立に使う予定がなくても、お買い得のチャンスを逃しません」と胸を張るほりえ先生。なんと、鮮度をキープしながら、安い特売肉を高級肉に変身させる裏技がある、というのです。

 

「肉をオイルに漬けておくと、繊維がやわらかくなるんです。かたくてパサつきがちなイメージのある輸入牛や赤身牛肉も、オイル漬けにすることでしっとりジューシーに焼き上がりますよ」

 

牛肉は筋を切り、保存袋に入れて、肉の重量に対して1%の塩をまぶします。300gの肉なら3gの塩が目安です。さらに、こしょう少々、にんにくの薄切り1かけ分、ローズマリーをまぶし、肉の重量の約10%のオリーブ油を注いで、空気を抜いて密閉すれば準備完了です。

 

「冷蔵庫で一晩以上おくと、植物油効果でお肉がグレードアップします。焼く前に室温の戻し、オイルごとフライパンにあけて蓋をし、中火でゆっくり両面を焼いてください。おうちで専門店顔負けのステーキを楽しめちゃいます」

 

 

ひと手間でお店の味に! 野菜のオイル漬けを格上げする技

「ミニトマトやズッキーニなどは生のままオイル漬けにしてもおいしいですが、乾燥させるとさらに旨味が凝縮! オーブンでドライトマトにしてもいいですが、太陽が燦燦と降り注ぐ日なら、外に干しておくだけでカラカラになります」

 

ミニトマトは横半分に切り、新聞紙にキッチンペーパーを重ねた上に並べ、塩と砂糖を振って外に干しておきます。ミニトマト30個に対し、塩小さじ1/2、砂糖小さじ2が目安です。表面の水分が乾いて、皮にシワがよったら干し上がりです。

 

「炎天下なら1日〜1日半ほど。太陽のエネルギーを感じます! オーブンで乾燥させるときは、天板に並べて100度で2時間加熱してください。乾燥したトマトは、清潔な保存びんに入れてオリーブオイルを注ぎます。1か月を目安に食べ切りましょう。なすやズッキーニ、きのこ類なども同様に乾燥させ、オイル漬けすることができますよ」

 

 

ほりえ家の万能調味料! なんでも薬味のオイル醬

中華風ねぎ生姜醬(左)とイタリアンガーリック醬(右)。

中華にイタリアンにと、本格的な風味を加えてくれるほりえ家の万能調味料「醬(じゃん)」をご紹介します。使い勝手の良さは、優秀のひとこと! これがあるだけで、シンプルな料理がレストランの味に格上げできるので、一度作ると手放せなくなること請け合いです。

 

「中華風の醬は、チャーハンやスープ、焼き豚などのトッピングにぴったり。イタリアン醬は、パスタ、肉や魚のソースなど洋風料理に活躍します。どちらも冷蔵庫で保存し、1ヶ月を目安に使い切りましょう」

 

●中華風ねぎ生姜醬

材料(作りやすい分量)

しょうが…50g
長ねぎ(青い部分)…50g
にんにく…5g

A:
花椒、唐辛子の輪切り…各少々
塩…小さじ1弱
ガーリックパウダー(あれば)…1g

米油…40g

 

作り方

① しょうが、にんにくはすりおろす。ねぎはみじん切りにする。
②  耐熱保存容器に1とAを入れる。
③  小さめのフライパンで油を煙が出るまで熱し、2に注ぐ。

高温の油で、ねぎやにんにく、しょうがの香りを引き出す。油ハネに注意して、勢いよく入れないように気を付けましょう。

 

▶【こちらのレシピも!】米油を使った時短・から揚げレシピ

 

 

使った植物油はコレ!
米油

米ぬかから作られる米油には、米特有の天然抗酸化成分が含まれ、コレステロールの低下作用が期待されます。体内での酸化物生成を防ぐと言われるビタミンEも豊富。クセのない淡白な味と香り、酸化しにくく加熱しても品質が安定しているため、炒め物や揚げ物に向いています。

 

 

●イタリアンガーリック醬

材料(作りやすい分量)

にんにく…70g

A:
塩…小さじ1/2弱
唐辛子輪切り…少々
ドライハーブミックス(バジルなど)…少々

オリーブオイル…適量

 

作り方

① にんにくはみじん切りにする。
②  清潔な保存容器に1とAを入れ、オリーブ油をひたひたに注ぐ。

バゲットに塗ってトースターでこんがり焼けば、ガーリックトーストに。にんにくの香りが食欲を刺激!

「料理の度に、にんにくを刻むのって案外手間ですよね。また、にんにくを使おうと思ったら、芽が出てしなびていた、なんてことも多いもの。このガーリック醬があると、オイルごとフライパンに出して炒めるだけでOK! イタリアンをはじめ、にんにくの香りを効かせたい洋風メニューにマルチに活躍してくれます。我が家ではミキサーで一気ににんにくをみじん切りに! 楽ちんです」

 

使った植物油はコレ!
オリーブオイル

オリーブの果肉に含まれる油分を採取した油。血糖値上昇を抑制、LDLコレステロールへのゆるやかな作用や老化防止など、生活習慣病の予防や、お通じを改善する作用なども期待されています。酸化しづらく、独特のフルーティな香りは、生食・加熱用問わず、調味料的な利用も含めて幅広い料理に使われます。

 

 

植物油の個性を生かして、簡単オイル漬け&即席副菜レシピ

原料によって味わいも香りも個性豊かな植物油。植物油の個性を生かしたオイル活用レシピを教えていただきました。

ピリッとした辛味が食欲をそそる「自家製食べるラー油」は、あるとうれしい常備オイル。ごはんにかけたり、麺類にトッピングしたり、餃子のタレに使ったりと、色々なメニューに活躍します。半端に余った薬味をどっさり消費できる冷や奴は、あと1品にうれしいレシピ。いつもの冷や奴が、ちょっとおしゃれに変身します。

 

●米油とごま油を使用! 食べるラー油

材料(作りやすい分量)

にんにく…1かけ
米油、ごま油…各大さじ3
粉唐辛子(韓国産)…大さじ2〜3
すりごま…大さじ1
鶏がらスープのもと…小さじ1
黒砂糖(あれば。白砂糖でも可)…小さじ1
五香粉(あれば)…少々

 

作り方

① にんにくは皮をむき、3つに切る。
② すべての材料を耐熱容器に入れ、電子レンジ(600W)でラップなしで1分30秒〜2分加熱する。全体をまぜ、仕上げに五香粉を振る。

 

「クセがなくすっきりした米油とコク深いごま油を半量ずつ使って、飽きのこない味わいに仕上げました。マイルドな辛味と旨みで、料理をピリッと引き締めてくれます」

 

【こちらのレシピも!】ごま油を使った、きのこと甘栗のおこわレシピ

 

使った植物油はコレ!
ごま油

ごまを圧搾して作られます。焦げ茶色をしたごま油は、ごまを焙煎することによって独特の香りと色を持つようになります。LDLコレステロールの低下や、抗酸化作用、老化予防効果、肝臓の活性化を施す働き等も期待されています。加熱に強く、芳醇な香りと豊かな風味があり、中国料理はもちろん、炒め物や揚げ物、ドレッシングなど用途は多彩です。

 

●アマニ油使用! 薬味たっぷり冷や奴

材料(2人分)

木綿豆腐…1丁
万能ねぎ、しそ、みょうが、しょうが…各適量
塩…適量
アマニ油…適量
※えごま油でも代替可

 

作り方

① 豆腐は1/4に切り、塩を振る。
② 万能ねぎは斜め切り、しそ、みょうが、しょうがはせん切りにし、全体にまぜる。
③ 器に1を盛り、2をのせ、アマニ油をかける。

 

「香り豊かな薬味とアマニ油のすっきりとしたコクを加えて、サラダ感覚でおいしい冷や奴アレンジに。塩とオイルが豆腐のうまみを引き立てる、シンプルだけで味わい深い1品です。しそに豊富に含まれるβ-カロテンは脂溶性のビタミン。油と一緒に食べることで、体内に吸収しやすくなります。みょうがやねぎに豊富な水溶性のカリウムやビタミンC、葉酸などの栄養を効率よく摂るためにも、香味野菜は生食がおすすめ。植物油とともに食べることで、栄養の損失を防ぎ、口当たりもよく食べやすくなりますね」

 

【こちらのレシピも!】アマニ油を使った、時短チャーハンレシピ

 

使った植物油はコレ!
アマニ油

アマ(亜麻)の種子から採取した、オメガ3に分類される油。血液中の中性脂肪を減らし、LDLコレステロールの低下や動脈硬化の防止、アレルギー症状を抑える働き等が期待され、健康油として近年注目を集めています。酸化しやすく熱に弱いため、生食向きです。クセがなくドレッシングや汁物などにかけて使うと、健康度・ツヤ・食欲もアップします。

 

植物油を味方にして、食材をおいしく賢く食べきろう!

余った野菜や香味野菜をオイル漬けにしておくと、日持ちがよくなるばかりでなく、料理の時短も叶える調味料としても活躍、とっても便利ですね。

 

植物油には、雑菌の繁殖を防いで食材を長持ちさせてくれたり、肉や魚の繊維をやわらかくしてしっとり食感に仕上げてくれたりと、うれしいメリットがたくさん! 体内のコレステロール値を下げたり、料理にコクを出して腹持ちをよくしたりする効果もあるといわれています。いろいろな種類の植物油を上手に取り入れることで、減塩やダイエットにもつながります。

 

食材を無駄なく使い切る「フードロス」対策や、健康的な食生活にも大活躍の植物油と共に、省エネ・節約・時短のエコクッキングを実践していきましょう!

 

 

教えてくれた人

ほりえさわこ先生

料理研究家・栄養士。家庭料理研究のパイオニアである堀江泰子さんを祖母に、堀江ひろ子さんを母に持ち、幼少期から料理に親しんで育つ。イタリア、韓国への料理留学の経験も。50年以上続く料理教室を引き継ぎ、テレビや雑誌、書籍などでも活躍。家庭で作りやすく、家族に喜ばれるレシピに定評がある。廃棄されるもったいない食材を「日持ちのするおいしい食品」に加工して食卓に届けるプロジェクト「あすまるさんキッチン」の活動も。『おいしい味つけ1:1:1の便利帖』など著書多数。

 

いろいろな植物油についてもっと知りたい方はこちら

➔ https://www.oil.or.jp/

 

取材・文/浦上藍子

撮影/佐山裕子(主婦の友社)

取材協力/一般社団法人 日本植物油協会