更年期に頭痛が悪化。関節痛も始まり天職を諦めるしかなかった【100人の更年期#99】前編

45歳から慢性頭痛が酷くなり吐き気を伴うように。薬も梅干しも効き目が薄くなり…

今年50歳になるユキコさんは、繊細なマウス操作をともなう事務系の仕事をしていました。大学時代のアルバイトから携わってきたこの仕事はユキコさんにとって天職で、できれば定年まで続けたいと思っていました。ところが、45歳から始まった体の異変をきっかけにさまざまな痛みや辛さを感じるようになり、その願いはかなわぬ夢に……。

 

「最初に感じた体の異変は、酷い頭痛でした。もともと頭痛持ちでしたが、45歳になった辺りから酷くなり、吐き気を伴うようになりました。母も頭痛持ちで、痛みから吐く姿をよく見ていましたし、緊急入院したこともあったため、早めに対策をするようにしていました。頭痛が起きるかどうかは、だいたい朝起きると分かります。今日は頭痛がくると思うときは、軽めの痛み止めを朝に1錠飲んで、その1錠で1日を過ごします。本来1日1錠を朝・昼・晩の3回飲むタイプの薬ですが、今まではずっと1錠で済む場合が多かったんです。ところが、徐々に1錠ではつらく感じる日が増えました」

 

ユキコさんの母親は、ユキコさんに「頭痛がくると思ったらすぐに頭痛薬を飲みなさい。合わせて、熱いお茶に梅干しを入れて飲んで、梅の実をしっかり食べれば吐き気は治まるから」と教えていたそうで、ユキコさんは子どものころから実践していました。お茶と梅干しの科学的根拠を調べたわけではないものの、信じて続けていたおかげか、これまでは強い吐き気が続くほどの頭痛が起きたことはほとんどなかったといいます。

 

ユキコさんは、母親が緊急入院した際に医師から言われた「お母さんは閉経しているし更年期だから、無理をさせないようにね」という言葉を思い出し、自分も更年期に入ったのだと思いました。

 

 

49歳。指先がしびれてマウス操作ができなくなり天職を諦めた

薬を飲んでも具合がよくならない日が増え始めたユキコさん。それでも、持ち前の忍耐力で、なんとかやりすごしながら暮らしていました。病院が嫌いなユキコさんは、「母に比べたら私の頭痛なんて軽度」と自分に言い聞かせ、病院へ行くことはしませんでした。

 

49歳になったある日のこと。ユキコさんの体に、新たな症状が現れ始めました。人差し指を中心に指先がしびれたり、関節に痛みを感じたりするようになったのです。病院で診てもらったところ、テニス肘と診断されました。テニス肘は正式には上腕骨外側上顆炎という症状で、肘の外側から前腕に痛みがでます。中高年でテニスをする人に多い症状のため、テニス肘と呼ばれます。

 

「私の仕事はパソコン画面を見ながらマウスを使って繊細な作業をするので、そのときの指や手、腕の使い方がテニス肘になる原因と似ていたのかもしれません。指先がしびれているとマウスが思うように操作できないため、天職だと思っていた仕事を泣く泣く辞めました」

 

ユキコさんは複数の会社と事務職の業務委託契約をしていて、他の会社の仕事はマウス中心ではなくキーボード操作がメインの作業だったため、継続することにしました。体を休めるため、一度すべての仕事を辞めるという選択肢は、ユキコさんにはありませんでした。

 

「休みたくても、休めないんです。実は……」

 

 

つづきは【後編】▶退職したあとに、頭痛や関節痛に改善はあったのか? ユキコさんが仕事をすべて辞めるわけにいかない理由とは?__こちらから読む

 

 

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