
【まつエク】そろそろ卒業したい!でも目元が寂しくなるのはイヤ!「医療用まつ毛育毛剤」って効果ある?【医師が体験・解説】
まつエクは目元の小じわやたるみの原因になることも
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私は長崎で美容皮膚科医をしており、患者さんの「キレイになりたい」という思いを叶えられるよう治療や施術を行っています。
医師の私がキレイでいないと、患者さんへの説得力がありません。そのため、新しい美容法やスキンケアを常に試し、よいと思ったものを患者さんに薦めてきました。
医療用まつ毛育毛剤もそのひとつで、私自身のまつ毛コンプレックスから使うようになったものです。
私は若い時から短い、細い、薄いまつ毛に悩んでおり、ビューラーでまつ毛をカールするのも一苦労でした。そんなときにまつ毛エクステが登場したことで、「これならまつ毛をキレイにみせることができる!」と喜び、20年ほど前からずっとまつエクを続けてきました。3D、4Dなどボリュームのあるまつエクにチャレンジすることもありました。
病院に勤務していると、毎日マスカラをしっかりつけて診察することは憚られます。しかしエクステなら問題ありませんし、毎朝アイメイクをする時間も省けます。私は3週間に1回の頻度でまつエクに通って、まつ毛の長さ、太さ、濃さをキープしてきました。
しかし、まつエクを続けて、ボリュームをつけすぎると、年齢とともに「若作りを頑張っているように見られる」「かえって老けてみえる」という悩みも発生しがちです。
また50代も半ばになると、エクステの重みがまぶたの皮膚への負担になっているような感覚がでてきました。これまでエクステでトラブルが起こったことはないのですが、眼科医に尋ねると、「まつエクは眼瞼下垂につながる可能性があり、目元の小じわやたるみの原因にもなる」とのことです。
そこで、まつエクをやめて、気になっていた医療用のまつ毛育毛剤「グラッシュビスタ®」を自分で試してみることにしたのです。
医師の処方のもとで使える育毛剤「グラッシュビスタ®」
医療用まつ毛育毛剤「グラッシュビスタ®」。緑内障治療用の点眼薬として使用されていたビマトプロストのまつ毛成長作用を応用した医薬品。
グラッシュビスタ®は、医療用医薬品として厚生労働省から製造販売承認を受けた国内初・唯一の睫毛(しょうもう)貧毛症治療薬です。睫毛貧毛症とは、まつ毛が不十分である、または物足りないことを特徴とする疾患です。一般的に睫毛貧毛症は加齢や妊娠・出産後に発症される方が多くなっています。
グラッシュビスタ®は医師の処方がないと使えず、市販はされていません。アメリカでは2009年から使われていましたが、日本では2014年に厚生労働省から承認され、処方できるようになりました。
もともとアメリカで緑内障の患者さんが、ビマトプロストの点眼薬を使用していたところ、まつ毛が長く、太く、濃くなったことから、まつ毛の貧毛を改善する成分として注目され、グラッシュビスタ®は開発されました。
主要成分であるビマトプロスト(Prostaglandin F2α誘導体)により、まつ毛の長さ、太さ、濃さを改善します。睫毛貧毛症の方に4か月継続して使用を続けたところ、7~8割で効果が認められましたというデータがあります。
グラッシュビスタ®が目に入った場合でも、もともと緑内障治療用の点眼薬ですので問題はなく、安心して使っていただけます。
化学療法などにより副作用でまつ毛の脱毛も発症された方にも効果が期待できます。
「グラッシュビスタ®」が使えない、慎重に使う必要がある人も
まつ毛の成長期→退行期→休止期。まつ毛は、頭髪と同様にヘアサイクル(毛周期)があります。頭髪の毛周期が3~6年に対し、まつ毛は4カ月。グラッシュビスタ®には、まつげのヘアサイクルのうち成長期を延長し、まつげを太く、長く、濃く成長させる効果が期待できます。 shutterstock.com
グラッシュビスタ®は、多くの人に安全に使っていただけますが、一部、使用ができない人がいらっしゃいます。以下の該当する方は注意してください。
【使用できない人・慎重に使う必要がある人】
・過去にグラッシュビスタ®に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人は使うことができません。
・水晶体のない人、眼内レンズを挿入している人、目の手術をした人、高齢の人は、医師に伝えて慎重に使う必要があります。
・妊婦または妊娠している可能性がある人、授乳中の人、小児(15歳未満)は使用を避けてください。
・男性に使用された経験は限られています。
本記事では、医療用のまつ毛育毛剤を医師に解説していただきました。
▶つづきの【後編】では、実際にグラッシュビスタ®を使ってみた3カ月の成果を写真とともにご紹介します。使用方法も写真つきで解説していきます。__▶▶▶▶▶
教えてくれたのは
高橋美智子先生
みちこくりにっく院長。1968年、医師の父と社会福祉法人を営む母のもとに生まれる。東京女子医科大学看護科卒業後、看護師として働いていたが、1998年北里大学医学部に入学。卒業後は研修医を経て同大学病院外科入局。その後、独立行政法人国立病院機構相模原病院外科で勤務したのち、2009年に親の後を継ぎ、長崎の田園診療所院長就任。美容医療を専門とし、2012年「みちこくりにっく」に名称変更。著書に『キレイになる勇気』(幻冬舎メディアコンサルティング)。
【Not Sponsored記事】
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