朝ごはんに「バナナ」と「キムチ」、どっちがやせると思う?(後編)【オートミールブームの仕掛け人・大妻女子大学教授に聞いた】
【まとめ】発酵性食物繊維を効率よくとる。具体的に実践しやすい3つのポイントをおさらい!
発酵性食物繊維のとり方のポイントを、3つご紹介します。工夫して、より簡単に多くの量を摂取しましょう。毎日続けることも大切です。
ポイント1 繊維の長さによって発酵する場所が違うので、さまざまな種類の発酵性食物繊維をとる
ポイント2 主食に、発酵性食物繊維を取り入れてもOK。穀類からは量がとりやすい。
ポイント3 発酵食品と一緒にとる。発酵性食物繊維と発酵食品は合わせてとると、短鎖脂肪酸を生み出す効果が倍増する。
ポイント3の発酵食品は、乳酸菌やビフィズス菌などを含むヨーグルトがおすすめです。ただし、発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は胃酸の働きで死んでしまうタイプと、生きて腸に届くことが証明されているタイプがあります。(プロバイオティクスヨーグルトと表示されるタイプ)。しかし、届いたとしても腸を通過するだけで、定着するわけではありません。そのため毎日食べ続けることが必要です。
発酵性食物繊維と発酵食品、一緒だと思ってない? ヨーグルトだけでは不十分
発酵性食物繊維と発酵食品を、同じようなものと勘違いしている人は少なくありません。
発酵性食物繊維は、腸内で発酵する食物繊維のこと。
発酵食品は、食べ物に含まれる糖質やタンパク質を、乳酸菌や酵母、麹菌、納豆菌などの微生物が分解してつくられる食品のことです。ヨーグルト、キムチ、納豆などがよく知られています。
例えばバナナとキムチを比べると、発酵性食物繊維と発酵食品という違いがあり、バナナの方が短鎖脂肪酸を生み出し、やせやすいのです。
今まで、ヨーグルトや納豆だけを食べて健康増進に満足していた人も多いのではないでしょうか。今日からは発酵性食物繊維をプラスして、効率よく体内で短鎖脂肪酸を生み出してください。ダイエットにつながる上、健康増進もサポートします。気持ちも前向きになるに違いありません。「体が軽くなった!」「体の調子がいい」なんて、うれしい変化を期待しましょう。
【取材協力】大妻女子大学家政学部食物学科 青江誠一郎教授
農学博士。日本人の穀物由来の食物繊維摂取量の増加を促す栄養指導を推進する。教育に寄与し、生活習慣病の予防と健康寿命の延伸にも貢献している。食物繊維の権威であり、オートミールの仕掛け人。令和4年度日本栄養・食糧学会「学会賞」を受賞。
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