「更年期の漠然とした不安」は「今日始める対策リスト」に変えられる!10月27日「更年期の学会」にオンライン参加しませんか!

「そろそろ更年期にさしかかるのかな?」「私のこの変化、もしかして更年期?」……40代半ばに差しかかるころには、そんなことを考える瞬間が増えるはず。まず何をしたらいい? 病院に行くべき?サプリでいい? 不安ばかりの時期です。

 

そんなときにおすすめなのが、「質の高い知識を一気に身につけてしまう」こと!

 

本記事執筆者のオトナサローネ編集部井一はメノポーズカウンセラーで、資格取得者は医学医療系の学会である「日本更年期と加齢のヘルスケア学会」に属します。この学会の特徴は「医療者のみならず、一般の実務家、生活者にも広く門戸を開いている」点。

 

同学会は第22回学術集会を、10月27日(日)オンラインで開催します。とはいえ、学会です。本当に何の関わりもない人が参加していいの? 気にはなるけど様子がわからず……と思う方に向け、同学会副理事長の江藤亜矢子先生が「みどころ」をご案内。

 

更年期を「丸ごと知ってしまう」メリットとは?「惑わされない」ためには知識が必要

「更年期は『内省のとき』と言われます。内省、自分の内側へ向かい、自分への問いかけを深める時期ですね。これまで私たちは働いたり家のことをしたり友人らと何かしたり、外に向けていろいろなことをして約50年の時を過ごしてきました。いよいよ今度は自分自身の心と体が発する本当の言葉に向き合い、子どもも夫も親も仕事も友人も優先しない、自分自身が心地よい状態とは何なのかをじっくり考える時期なのです」

 

こう話し始めた江藤先生。ご自身は現在54歳、経験からの言葉には重みがあります。この内省を常に行いながら「これから自分はどうしていきたいのか」を考えたとき、健康が人生の最重要資源であることは誰しもすぐに気づくこと。その健康を構築していくため、いろいろな情報が必要になることも自明です。つまり、医療情報の自分なりの取捨選択の水準を構築していく必要があるのです。

 

「この時代、情報はとてもたくさんあふれていますが、情報がありすぎて何が自分にとって正解なのかがわからなくなってしまいます。思い込みで偏りのある情報を選択してしまうリスクもある時代なのです。これを防ぐためには、最初から質の高い情報に触れることが重要です。最初から確実な情報源に接して、その周囲にある枝葉を少しずつ伝っていくのが、自分に必要な情報を選ぶための最高のルート。子ども時代、私たちは小学校で同じようにまず質の担保された教育を受け、その過程で自分の思考力を伸ばしてきました。更年期もそうした、更年期健康教育からスタートする価値があるのです」

 

どんな専門家のアドバイスよりも、自分自身で自分に合わせて身に着けた知識が自分の心身の健康を保つために役立ちます、と江藤先生。

 

「いっけん便利なお助けアイテム、インフルエンサーが効果を喧伝するサプリメント。でも、それらはあなたの不調を本当に助けてくれる実績を期待できそうでしょうか。ウソに惑わされず効率的な生活をするため、知識を得る必要があるのです。体を健康的に整え、食生活の質を上げ、生活リズムを改善する。これらはいかに情報を効率的に吟味するかにかかります。医学的知識も大切、食事や睡眠、運動、美容、リラクゼーションの情報も、自分を心地よくするための情報はすべて必要。取捨選択技術を上げるお勉強が必要なのです」

 

更年期を「よりよく過ごす」仲間がいたほうが、「今」はぐんとラクになる

更年期の不調は「きちんと話を受け止めてくれる人に相談できればそれだけで8割治る」と言われるくらいに、他者との共感、気持ちの交流が重要とされます。夫や友人、同僚、先輩、あるいは医師、カウンセラーがその役割を引き受けてくれるならベストですが、たまたま周囲にそうした人がいない場合、その環境はあなたのせいではなく、偶然のせい。自分で環境を変えることが最初の1歩になるでしょう。

 

「単に更年期に興味を持った、という人でも、一度コミュニティに入れば情報が向こうからやってくるようになる。これが人と人の環である学会に参加する最大のメリットだと思います。質の高い知識を得れば、自分だけでなく、家族や大事な友人を守ることもできます。加えて、仲間とのつながりもでき、精神的健康度が高いのです。更年期からは引っ込み思案になってはだめ、自分らしさを表現していい時期と意識してみて」

 

学会には医療職者やカウンセラーのほか、興味を持って話を聞きにきた人も多数。たとえば、エステティシャン、インストラクター、美容師など、女性と対話する職種の方々のほか、仕事と関係なく自分の体に関する知識を高めたい女性、メノポーズカウンセラーの資格に興味を持った方など、さまざまな動機の方々が参加してきます。

 

「何であれ学会というものは、その時点での最先端の知見と情報が集まる場所。1日真剣に専門家の話を聞いてみるだけで自分の知識レベルが飛躍的に上がります。できれば1回だけで終わらせずに継続することが大事ですが、その継続をしてみるかどうか、お試しで自分の身を置くのに最適なのが学術集会参加です」

 

特にこの学会は得た知識を個々が実践の場で広げ深めていき、また持ち寄って共有する。そのための知見をお互いがシェアしあう協力的な学術プラットフォームです、と江藤先生

 

「予防医学的な観点が入るので、女性が生活や仕事の中で実践し、その成果を分かち合うことではじめて社会をよりよい方向に変える一歩になります。予防とは日々の暮らしそのものですから、得たものを生活の中で生かせる人たちの参加重要なのです」

 

そのため、更年期のことがよくわからないからとりあえず来てみました、という参加も大歓迎されます。

 

「まずは行動に起こしてみること大切です。もともと更年期や高齢期に関心のある人たちの集いの場ですから、知っておくべき最新の情報を得ることができます。また、ラウンドテーブルディスカッションも特徴的で、参加すれば意外な視点や解決策を得ることもできます。高いところから正解を言われるのではなく、隣に座った女性同士が更年期という時期に向けてどのような考えを持ち、どのような活動をしているのか、その内容が自分の参考になり、前向きなモチベーションに繋がります

 

カウンセリングに何度もかかるのもよいのですが、横のつながりを作ってお互いのつらさを分かち合いながら情報交換をすることで、結果的に全体の理解力があがって等しく助かることになる。学会参加って、コスパもタイパも両面でお得なんですね!

 

医学系の学会では珍しい「一般人の参加歓迎」。その背景は「聞けば納得」です

なぜこのような、草の根ともいえるような地道な活動をするのか? 最後に江藤先生に聞いてみました。

 

「日本更年期と加齢のヘルスケア学会はその名の通り、更年期からの予防医療を大切にする学会です。2002年に学会を創設した産婦人科医・小山嵩夫(こやま・たかお)先生は日本の更年期医療のパイオニアのおひとり。設立当時は更年期医療そのものも、更年期に関する産婦人科医の知識も十分とはいえない時代。状況の閉そく感に危機を感じた小山先生が、当初は研究会として立ち上げました」

 

更年期を心身の転換期と捉え、「後半生の健康づくりが更年期にスタートする」という考え方も今ではずいぶん広まりましたが、当時の医療現場はそのような認識を持っていませんでした。

 

「多くの先生方のご尽力により、20年余りにわたり、少しずつこうした更年期からの女性医療に賛同してくださる関係者や実践家が集まり、地道に活動を広げてきました。2022年には国の重点政策として「性差を踏まえた『女性の人生100年健康ビジョン』」が打ち出され、今月1日には国立成育医療研究センターに『女性の健康総合センター』が開所しました。こうした動きの中で社会が更年期という時期の重要性を一歩一歩着実に認知してくれるようになったと感じています」

 

「更年期からのヘルスケア」を主軸とする学会である以上、その重要性を一般の人たちに広く理解してもらいたいのです、と江藤先生は強調します。

 

医学研究が進み、更年期以降に加齢とともに顕在化してくる疾患の病態さらに明らかになってきていますし、老化も病気として扱われる時代になってきました。私たちの体に何が起きるのかを知り、それを女性たちが主体的に自分の、そして大切な周囲の女性たちの健康管理に役立てていってほしい。いまようやくNext Stageに立ったなと思います」

 

公式サイト・お申し込みはこちら

名称:第22回日本更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会

会期:2024年10月27日(日)開催

開催テーマ:高齢期の“老い”対策を考える~更年期から始まるNext Stageに向けて~

開催方法:オンラインライブ発表+オンデマンド配信(11月5日(火)~11月30日(土))

主催:NPO法人更年期と加齢のヘルスケア

学術集会長 満岡孝雄先生(北海道支部会長/満岡内科・循環器クリニック院長)

参加費:10月21日までの事前登録で、非会員7000円。当日参加、非会員8000円。会員はそれぞれ1000円引き。

 

お話/江藤亜矢子先生

シニアメノポーズカウンセラー/看護師/公認心理師

1997年より更年期を専門に扱う小山嵩夫クリニックに勤務し、HRTを用いた女性の健康管理に携わる。聖路加国際大学大学院看護学研究科看護情報学修士課程修了。大学院では、女性のヘルスリテラシー・意思決定支援に関心をもち、HRT意思決定ガイドを開発した。2022年 女性の健康決定を支えるためのカウンセリングルーム「Meno Smile」を立ち上げる。

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