「ただの物忘れ?」いいえ、認知症予備軍かも?40代・50代から始めるべき。毎日たった2個で「アレアレ…何だっけ?」がなくなる意外な食べ物とは?【専門家監修】後編
やるしかない!「物忘れ」と「運動不足」を同時に解決できる運動があるんです
カマンベールチーズのほかにも、認知機能の維持や低下の予防のために日常生活でできることがあります。運動、睡眠、食事の面から、「これならできそう」と思ったアプローチから始めてみませんか。
運動……運動をすると、BDNFが増えて認知機能の低下予防や維持に役立ちます。また、骨を強くしたり、脂肪を減らしたりする効果のほか、脳の神経細胞に栄養を与えることも最近明らかになりました。
オトナサローネ読者には有酸素運動がおすすめですが、国立長寿医療研究センターで開発された「コグニサイズ」を試してみてください。「コグニ」は認知機能、「サイズ」はエクササイズのこと。「コグニサイズ」とは、頭を使いながら行う運動です。 「運動不足が気になっている」という方には、物忘れと運動不足を一挙に解決できるコグニサイズが便利です。
コグニサイズの例
・100から4ずつ引き算をしながら、ウォーキングをする
・2人以上でウォーキングをするときは、しりとりをしながら
など。
脳のゴミを掃除して、栄養を蓄える。認知症予防に良質な睡眠と食事は外せない
睡眠……アルツハイマー型認知症の原因のひとつと考えられている「アミロイドβ」は、脳内のタンパク質の一種。通常は、脳内のゴミとして睡眠中に分解・排出されます。しかし質の悪い睡眠が続くと、脳内にゴミが溜まってアルツハイマー型認知症を引き起こす可能性があるのです。「忙しくて、睡眠時間を削りがち」という方も多いかもしれませんが、適切な睡眠時間と質の良い睡眠をとることを心がけましょう。
食事……脳と体の基本的なエネルギー源となるごはんなどを主食に、血液や筋肉・強い骨を作るタンパク質、しっかり動くためのエネルギーになる油脂、体の調子を整えるビタミンとミネラルなど、毎日いろいろな食品をまんべんなく食べましょう。すべてが脳への栄養となり、認知機能の維持などに役立ちます。脳が適度に刺激されるように、きちんと噛むことも忘れずに。
認知機能の衰えは、オトナサローネ読者世代なら、まだ抑えられる可能性があります。カマンベールチーズはそもそも、タンパク質、カルシウム、ビタミンなど栄養豊富な食品です。毎日食べることで、将来の認知症への不安を軽くするだけでなく、体や骨の健康維持にも役立つでしょう。同時に、運動、睡眠、食事にも配慮しながら、将来の認知症予防の対策を今から始めてみてください。
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【監修者】
国立長寿医療研究センター理事長特任補佐/桜美林大学 客員教授 鈴木隆雄先生
札幌医科大学医学部を卒業後、東京大学大学院理学系研究科博士課程を修了。国立長寿医療研究センター研究所長や桜美林大学老年学総合研究所所長等を経て現職に。著書に『超高齢社会のリアル』(大修館書店)など。
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