アル中になった私。お酒を飲むことで「向き合わなくちゃいけないこと」から逃げていたんだと気付いて…。断酒会の仲間や友達の存在に助けられ、人生を「リ・スタート」(後編)
「もう、自分に負けたくない」
若いころは、人に負けたくなかったけれど、今は「自分に負けたくない」って思います。ずっと過去の自分と今の自分を切り離せなくて、辛かったけれど、「お酒を飲まない生き方をしよう」って決めて、やっと、人生のリ・スタートを切ることができました。自分の心と向き合ううちに、「お酒を飲むことで、自分のなかの寂しさを埋めたり、弱さを隠したり、向き合わなければいけないことから逃げていたんだな」と気づいたんです。「アルコール依存症」は脳のコントロール障害、心の病気なんです。一口でも飲んでしまったら、飲んでいたときの脳の状態に戻って、歯止めがきかなくなります。「ちょっとくらい大丈夫」と思って、何回も入院する人がめちゃくちゃ多いんです。私は1度きりの入院で終わり、その後はお酒をやめられたのですが、かなりレアケースだそうです。
アルコール依存症のときは肝臓の数値も、ふつうの人の何十倍も出ていて、顔もむくんでいました。お酒はやめていましたが、そんな不摂生がたたったのか、今から5年前に、子宮がんが見つかりました。早期で摘出できたのでよかったのですが、そのときに本当の意味で健康にめざめて、これまでの食生活を見直し、運動も始めました。ホステスをやっていたころは、無茶な飲み方をして体のことを大事にしていなかったですし、あのまま飲み続けていたら、たぶん私は今、この世にいなかったでしょう。これまで、雑に生きてきたからこそ、今は丁寧に生きたいと思っています。
※飲酒は口腔、咽頭、喉頭、食道、大腸、肝臓、乳房のがんのリスクを上げると報告されています。 参照:国立がんセンター
私がお酒をやめられたのは、仲間の存在も大きかった。子どものときの体験や、出産・育児で生きづらさを感じてお酒に逃げて「アルコール依存症」になってしまった女性の仲間たちの体験談に励まされ、断酒がうまくいきました。「娘のためにも、みっともない姿に成り下がったらあかん」と自分自身を奮い立たせました。私にとってもう一つありがたかったのは、「あのときのあんたは、どう声かけしていいかわからなかった。ほんま、がんばったね」と泣きながら言ってくれた中学からの友達の存在。私は本当に恵まれています。すごく回り道をしたけれど、断酒を続けられてよかったと心から思います。過去の自分は背負い込みやすくて、無駄に責任感がつよくて、背伸びしていました。今は自分を見つめ直し、ほんのすこしだけ、違う生き方ができるようになってきました。
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