
まさか!?一本の白髪をきっかけに「若さにこだわるのは必ずしも浅ましいことじゃないのかもしれない」と180度考えが変わった理由
白髪が気づかせてくれた自分にとっての「敵」の存在
私は現在アラフォーですが、自分自身、わかりやすい老化現象にぶち当たると非常に動揺するというのを実感した出来事がありました。昨年北海道の実家に生活拠点を戻した私ですが、ある日、古いバスタオルを使って頭を拭いていたら、1本の白髪がタオルに付着していたのです。
最初は、あぁ祖母の白髪がこんなところに残っていたんだ…なんて、ちょっと感慨深いくらいの気持ちに浸っていたのですが、よくよく考えてみたら「この長さ……え、私の白髪?!」と愕然。
目尻にシワができたり、肌が乾燥しやすくなったりという肌の変化は少しずつ感じていた私でしたが、わかりやすく「白髪」が混じりはじめたという現実をまざまざと見せつけられ、着実に歳を取り始めているということを今更ながら実感した瞬間でした。
現在のところ私はヘアカラーをしていないのですが、毎週のテレビコメンテーターの仕事の際、テレビ局の大きな鏡の前で髪の毛を整えていただくと、時折すっと一本の白髪が頭頂部に顔を出すことがあります。
今や素直に現実を受け入れ、持ち歩き用の白髪用カバースティックをポーチに忍ばせている私ですが、ショックでなかったと言えば嘘になります。こういったことの積み重ねで、自分の老いを確認している次第。つまり一つ一つの老化現象は、自分が死に近づいている現実を思い起こさせる信号のような役割になっていると感じるのです。
私たちの永遠の「敵」は死そのものであり、それは急遽、何の前触れもなく襲いかかってくることもありますが、敵の襲来に備えてある程度の準備をすることも可能であるとも言えます。
ただ、いざその「敵」が目の前に現れようとすると私たちは恐怖におののき、何もかも投げ出してそこから逃げようとしてしまう……。命ある限り、私たちは敵から逃れることは100%不可能なわけですが、その敵を自ら遠ざけるために、私たちはエイジングケアに励み、そして「自分が敵からは遠い存在である」ということをひと様に知らしめるために、見た目のケアをしているのではないだろうか。
若くありたいのは「敵」への防御反応なのでは?
見た目の若さにこだわるのは、シンプルに死への恐怖、裏返せば、すなわち生きると言うことへの強い執着なのではないかと私は考えたのです。
死はいきなり襲撃してくると頭ではわかっているのに、自分はまだまだそこからは遠い存在だと思い込もうとしている私たち。数週間後に届くネット通販の洋服を注文するのも、半年先の旅行をウキウキしながら予約するのも、私たちが数週間先「自分は生存しているのか否か」という不確かな事柄に対し、全く疑ってかかっていないからこそできること。
死を疑わずに、この一瞬、一瞬を楽しめてしまうということこそが、人間の愚かさでもあり、良い意味での鈍感力でもあり……でもそうでもしないと、私たちはやっていけないわけです。若く見られたいという気持ちは、「この命をでき得る限り、長く享受し続けたい」という願望の表れであり、私たちの力強い命のエネルギーそのものの証拠ではないだろうか。
「若く見られたいという願望への執着はもう手放しました!!」なんて方もいらっしゃいますが…でもね…実際問題、もし自分の実年齢よりも10歳くらい上に見られたとしたら、少なからずショックを受けるのが人間のサガではないかと思うのです。
私は、今のところ自分の実年齢よりも3歳か4歳くらいは若く見られたいという煩悩が捨てきれません。肌はツルッとさせたいし、ミニスカートだって穿き続けたい。でも、それが人間。だってそれが「生きる」ことそのものだから。
死は考えれば考えるほど恐ろしいもの。現在独身の私は3歳のゴールデンレトリバーと暮らしています。愛犬が天寿を全うするまで、私はしっかり養って、自分自身が必ず元気でいなければならないという責務があります。愛犬のためにも、生には、かじりついてでもしがみつかなくてはいけないのです。
そう考えると、若さをキープしようとするのはエゴではなく、自分が守るべき家族への愛とも言えませんか。それは決して浅ましいことではないはず。私は、愛するわんこのためにも、若々しく元気に、一日一日の命を燃やしていこうとあらためて決意している次第です。
あなたにとっての「敵」とは何だと感じますか?
『敵』
テアトル新宿ほか全国公開中
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA
宣伝・配給:ハピネットファントム・スタジオ/ギークピクチュアズ
脚本・監督:吉田大八
出演:長塚京三、瀧内公美、河合優実ほか
原作:筒井康隆『敵』(新潮文庫刊)
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