
「いつか必ずこの家を出てやる」モラハラに支配されながらも、私が守り続けた決意は
新しい一歩と、夫の奇妙な「変化」
幸運なことに、Eさんはすぐに正社員として雇ってくれる企業を見つけることができました。長年専業主婦として家庭を支えてきたEさんにとって、仕事と家庭の両立は想像以上に大変でした。朝は出勤前の準備に追われ、帰宅後は夕食作りや子どもの習い事の送迎。休みの日には疲れがどっと出て、いくら寝ても疲れが取れない。そんな日々の中でも、Eさんは前に進み続けていました。
一方で、なぜか夫の機嫌がいい日には、家事を手伝ったり、簡単な夕食を作ったりするようになりました。この変化には、いくつかの理由が考えられます。
まずひとつは、「支配を失うことへの不安」。妻が働き始めたことで、経済的にも精神的にも自立し、これまでのようにコントロールできなくなるのではないか——という焦りから、夫はつなぎ止めようとしていたのでしょう。
また、浮気をしてしまったという後ろめたさを、家事を手伝うことで少しでも埋め合わせしようという、無意識の「罪悪感のカモフラージュ」もあったかもしれません。
そして、もうひとつは「世間体」。妻が外の世界と関わることで、自分のモラハラや浮気が周囲に知られるリスクが高まる。だからこそ、「いい夫」を演じる必要に迫られたとも考えられます。
けれど、そのどれもが「思いやり」から来ているのではなく、結局は自分の立場を守るための計算づくの行動である可能性が高いのです。
離婚予定日を決めた理由
Eさんが出した結論は、「今すぐ離婚する」のではなく、「5年後、子どもが高校を卒業したら離婚する」というものでした。
この「離婚予定日」を決めた背景には、明確な理由がありました。
・子どもの受験や進学に悪影響を与えたくない
・経済的な基盤を築き、安定した生活を送るための準備期間が必要
・財産分与や慰謝料の請求など、有利な条件で離婚するための戦略
こうしてEさんは、表面上はこれまで通りの夫婦を演じながら、内心では「仮面夫婦」としての生活を選んだのです。
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