洋服が散乱した室内で真夏に「厚手のセーター」を着る義母。「季節が分からない!」それも認知症の症状です
散乱した服と真夏のハイネック。“デジャブ”が告げる次の不安
こうして一歩前進したかに思えた矢先、また別の問題が……。先日、病院に行くためお義母さんのもとへ。インターホンを鳴らしても応答がないので持参した鍵で開けたところ、部屋の中は洋服が散乱、足の踏み場もない状態になっていたのです。
洋服が山のように積まれた先には、厚手のハイネックセーターに身を包むお義母さんの姿が! 冷房は自動運転になっており、部屋の温度は28℃。陽射しも差し込み、そこまで部屋が冷えているとは思えない。よく見ると、お義母さん自身も扇子を使って暑そうにしています。
「えっ、デジャブ……?」
その光景を見た瞬間、私は今年の冬にほぼ同じ状況があったことを思い出しました。暖房を切ってヒンヤリした部屋の中で、半袖Tシャツに薄手の七分丈ズボンを着用していたお義母さん。そのまま出かけようとしたのを慌てて引き止めると、「何よ、これじゃダメなの?」と若干キレ気味に。
どうやらこの頃からお義母さんは、季節に合わせた洋服選びが困難になっていたようです。当時、「今日は何日?」「今は夏なの?」とたびたび質問していたことも気になり、かかりつけ医に相談したところ「その症状は日付や季節、自分のいる場所などの認識が薄れてしまう『見当識障害』(※3)かもしれません」といった話がありました。
(※3)認知症の中核症状のひとつ。時間や場所など、自分が置かれている状況が正しく把握できなくなり、「時間→場所→人物」の順番で認識することが難しくなる。
▶義母の異変は次々と…
スポンサーリンク










