女性FPがそっと教える「お金にまつわるおいしい話のウソ」 3つの見抜き方

ポイント3:激安&銀行振込&ヘンな日本語のネット通販は要注意

さて、今やインターネット通販は、暮らしに欠かせません。時間や場所にしばられず、いつでも買物ができて、すぐに配送されて受取ることができて大変便利。しかし、なかには本物そっくりの悪質な偽サイトが紛れ込んでいることがあるので要注意です。定価より安く、おトクな買物ができると思ったら偽サイト、ということも。

よくあるケースは、インターネット通販のページに商品の写真と説明文を載せて、代金だけだまし取る手口です。商品は時計やバッグなどのブランド品、化粧品、食品など様々です。ホームページのデザインは大手通販サイトに似せて作ってあることが多く、見分けがつかないほどそっくり。値段は他のサイトより安く設定し、ありえないほど激安な場合も少なくありません。

代金の支払方法は、銀行や郵便局の振込で前払いがほとんどです。払ったのに商品が届かず、そこでようやく、だまされたことに気付きます。

よくよく見直せば、値段は安すぎるし、銀行振込の名義は個人名だし、説明文や注文確認メールの日本語に不自然な言い回しがあるしで、怪しいことこの上ありません。

 

このような偽サイトにひっかからないためには、商品の検索をする段階から注意が必要です。商品名で検索すると、偽サイトが上位にヒットすることがあるので、URLもしっかりチェックしましょう。通販アプリや通販サイトのトップページから検索すると安全度がアップします。

念のため、ホームページに会社概要や特定商取引法で定められた表示があるかもチェックしたいですね。

クレジットカード払いは、しっかりした業者でないとカード会社が取引をしないので、このような偽サイトでは銀行や郵便局の振込がほとんど。しかし、中にはクレジットカード支払いを選んで、カード番号まで入力した後、「この商品は振込のみ」とのメッセージがあり、うっかり振り込んでしまうケースもあります。こうなると、お金だけではなくカード番号までとられてしまいます。

 

万が一ひっかかってしまっても、泣き寝入りは禁物。国民生活センターや警察に相談しましょう。メールのやり取りや、ホームページのアドレス、業者名、連絡先などは、日ごろから保存しておく習慣にしておくといざという時に役立ちます。

偽サイトでだまされる金額は数千円~数万円ほどで、わざわざ訴え出るのも面倒、と思う絶妙の金額。警察に言っても戻ってくることはほとんどの場合難しいのですが、相手方の口座を凍結してお金を取り戻せることもあるので、早めに相談するとよいでしょう。

 

おトクに買物をしたい、損をしたくない、という気持ちにつけこんで、おいしい話で誘う悪徳業者は後を絶ちません。

ウソにだまされないためには、まずは冷静になること。少しでもおかしいと思ったら、誰かに相談するなどして、腰をすえて考えるクセをつけましょう。

 

 

タケイ啓子

ファイナンシャルプランナー(AFP)。36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー。

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