「家族に携帯を盗まれた!」と母がパニック状態に。認知症でよくある「物盗られ妄想」、家族がしてはいけない対応は?
義母に「犯人はあなた達だったのね!」と攻撃されて…。認知症による「物盗られ妄想」とは?
この「なくなった」で悩ましいのが、状況により「物盗られ妄想」へと発展してしまうこと。認知症では、記憶障害や見当識障害(※)が原因で妄想が起こり、「物を盗まれた」と思い込んでしまうケースがあります。
(※)認知症の中核症状のひとつ。時間や場所など、自分が置かれている状況が正しく把握できなくなり、「時間→場所→人物」の順番で認識することが難しくなる。
一時期、この「妄想」が酷くなり、「携帯電話が盗まれた」と大騒動になったことがありました。すぐに例の段ボールを探したところ、予想通り発見。しかし、お義母さんは「絶対に盗まれた。これは偽物です!」などと言い続け、再び段ボールをひっくり返し、捜索開始。夜中に「財布がなくなった。早く犯人を捕まえないと!」と電話がかかってくることもありました。
あるときも「眼鏡が盗まれた」と大騒ぎした後に、やっぱり段ボールの中から見つかったので、夫が注意。すると、お義母さんは突然パニック状態になり「きっと犯人は、捕まるのが怖くなって戻したのよ。あっ、犯人はあなた達だったのね!」と今度は夫と私への攻撃が始まって……。
当時、そんな様子を叔母(介護ヘルパーの資格を持つ)に伝えたところ、「まずは否定せず、物がなくなったことを認めてあげるといい。共感する姿勢が大事」といったアドバイスが。
もちろん、叔母の言うことはよく分かる。でも、この状況で共感するって、なかなか難しい。当時の夫と私は、幾度となく繰り返される「物盗られ妄想」に「このままでは自分たちも疲弊してしまう」と思い、少しの間お義母さんと距離を置くことにしました。
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