#98 どうする?「ただの友達」から告白されたら【40代編集長の婚活記】

2018.06.20 LOVE

恋愛はケ セラ セラ

いよいよ来る……!

スペイン語で「なるようになる」という意味のカクテル「Que Sera, Sera(ケセラセラ)」を口にして、彼の言葉の続きを待った。

ゴクリ。

カクテルを飲む喉が鳴った。私はいま、緊張している。告白されたら、私は何て答えよう……。

ロンドン「あ、どうしよう」

小さな声で彼がつぶやいた。さっきまで私に恋愛論を語っていた彼とは、また違う表情を見せた。間接照明のバーであってもわかるくらい、耳が赤い。照れている? 彼も、緊張しているんだ。

アサミ「大丈夫? ちょっと酔ってきた? お水、もらおうか?」

たぶん告白をしてくるであろうロンドンくん。彼の緊張を少しでもほぐせたら、と思った。

ロンドン「ううん。今日はそんなに飲んでないし、大丈夫。ありがと」

 

照れてる彼にキュンとする

ロンドンくんは顔を両手で覆った。本当に照れている。ちょっと可愛い……かも。そして恥ずかしそうに小さな声でこう言った。

ロンドン「笑わない?」

アサミ「うん。笑わない」

ずっとただの友達関係だったから、その先に進むための一歩は意外と勇気がいる。笑われるかもしれないと思うロンドンくんの気持ちはよくわかる。

ロンドン「ロンドンにいる7年で4人と付き合ったって言ったけど……実はそこまで本気じゃなかったかもしれない。さみしかったんだと思う」

アサミ「さみしかった?」

ロンドン「うん。それなりに英語は勉強したし上達したと思うけど、やっぱりネイティブじゃないし、伝えたいことがうまく伝わらないストレスが……あったかも。だから、なんとなく付き合ってた」

アサミ「さみしさを紛らわせたくて?」

ロンドン「たぶんね。日本に帰ってきて、言いたいこと言えて、聞いてもらえて……すごく癒されるのがわかった」

 

「好きになっちゃった人」って

そうか……。さみしかったんだ。彼は癒しを求めていたんだ。

アサミ「ここで癒された?」

ロンドン「うん。ちょっとずつ感じてたんだけど、このホッとする感じが幸せだなってわかって」

さみしさからの癒し……。だから、こんな宗旨替えのような気持ちになったのね。数年前は平然と偽装彼女をお願いするくらい、何とも思っていなかったわけだから。

グラスのそばに置いていた私の手の上に、スッと自分の手を重ねてきた彼。たぶん私も、顔が赤くなっているはず。

ロンドン「好きになっちゃったんだ」

アサミ「うん……」

あぁ、ついに「ただの友達」から告白されるんだ。

100%、200%恋愛対象にならないって、お互いに思っていたのに。友達の関係を壊すのが怖いと思っていたのに。だけど、そういう思考回路が私の恋愛センサーを阻んでいたんだから、もうやめる。自分に素直に、なるように……なれ!

ロンドン「この人のことが……♡」

彼は恥ずかしそうに指をさしながら言った。そして、その指の先にいるのは……マスターだった。

 

【ロンドンくんが好きになった人って、え、そういうコト⁉ 続きはコチラ】 

#99 婚活1年10カ月でやっとわかった「大きな間違い」【40代編集長の婚活記】

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