知っておきたい「ノルマ達成」合法・違法の分かれ道って?

土日はしっかりと休むことができ、安定した給料をもらえるというイメージの強い郵便局。

しかしその実態は、ブラック企業ともいえるほど、劣悪な面もあわせ持っているようです。

実は、日本郵便株式会社は、2016年のブラック企業大賞特別賞に選ばれているほど…。

いったい郵便局には、どんなブラック企業の要素があるのでしょうか…?

 

大量に課せられるノルマ

Q:郵便局で期間雇用として働いています。年賀状、かもメール、その他お歳暮、御中元など、ノルマがあります。その上毎月なにかしら届く(当然お金は払います)ふるさと会というもあり結構たいへんです。なのに、最低賃金からの出発で今まで色々仕事をしましたが、驚くことばかりです。結局年賀状は1000枚買って、友人や知り合い、実家などに配り残りは買取業者に買い取ってもらってます。これって違法にはならないのでしょうか?

こちらは、実際にいただいたご質問です。

年賀状を1000枚も買わされるのは、あまりにも度が過ぎているような気がしますね。

いくら目標販売数があるとはいえ、従業員に買取義務を課すことは、違法にはならないのでしょうか?

この記事で解説していきます。

 

目標ノルマを課すこと自体に違法性はない

例えば、

『今年は年賀状を3000枚売るのがノルマです!そのために、1人ひとりが100枚ずつ売ることを目標にがんばりましょう!』

といったように、目標を立てること自体はまったく違法ではありません。目標があることでモチベーションが上がり、社員の一体感を高めることもできるでしょう。

ですが、目標に未達だった際の処分がどのようなものであるかによって、違法となる可能性が出てくるようです。

今回のご質問で考えてみると、さまざまな商品で目標ノルマを課すこと自体は違法ではないでしょう。問題は、これが達成できないことでどのようなペナルティを受けるのか、というところにあると考えられます。

 

買取指示を断ったらどうなる?

本当に買い取ることが嫌なのであれば、それを拒否するという選択も可能です。

企業が自社商品などの購入を労働者に求める行為は俗語で自爆営業ということもあるようですが、小売業界などで問題になっています。

自爆営業によって不当な金銭的負担を強いたり、賃金から差し引いたりすることは、労働基準法違反にあたる可能性があります。

もしもあなたが買取りを拒否し、なんらかの懲戒処分(減給や降格、出勤停止など)を受けたのであれば、それは違法行為として訴えることができでしょう。

自爆営業についてもっと詳しく知りたいという方は『自爆営業とは|違法事例から学ぶ断り方と対処法』の記事も参考にしてみてください。

しかし、今回のご質問のように、なかなかそれを拒否することも難しいのかもしれません。

社内の雰囲気を乱すかもしれないし、上司からの信頼を失うかもしれない。周りがみんなやっているのだとしたら、自分もやるべきだと思ってしまうのも当然でしょう。

未達分の買取りを拒否すれば、それなりに会社からの圧力があるはずです。働きづらい雰囲気になってしまうかもしれません。

しかし、買取りを拒否したからといって、降格や減給をすることは会社側にはできないため、それを拒否し続けることは可能です。

会社の違法性を訴えるために買取拒否を続けるのか、波風を立てず、今後も同じ郵便局で働き続けるのかは、個人の自由かもしれませんが、義務でもないことに応ずる必要はないのではないでしょうか。

 

まとめ

ノルマや目標を立てること自体には、違法性はありません。目標を立てることでモチベーションアップにもつながり、販売数を伸ばす可能性は否定できません。

しかし、それが未達成の場合には、社員やアルバイトに対し、その未達分を買い取るよう強制することは違法ですし、これを拒否したことで不利益を与えることも許されません。

上記を踏まえたうえで、適切に行動してください。

★編集部より/あなたの「これってどうなの?」法律素朴な疑問をお寄せください!

無記名でOKです!応募はこちらから

 

■本記事は「労働問題弁護士ナビ」から提供を受けております。著作権は提供会社に帰属します。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

【関連記事】
アルバイトでも有給休暇は取れるのに!拒否された時の対処法2つ
【弁護士監修】パワハラの解決を弁護士に相談する5つのメリット
有給ってどんな理由でも休みをとれるの!?

スポンサーリンク

「ゼクハラ」って何だか知ってる?36種類もある「○○ハラ」全リスト

財務省事務次官のセクハラ、日大アメフト部のパワハラ、体操女子のパワハラなど、今年もハラスメント問題は頻繁に話題に上がっています。実はハラスメント行為は、セクハラ…

女性管理職のみなさん!これを部下の男性に言ったらセクハラですよ!

セクハラやパワハラは社会問題となっていますが、減少していかないのが現状。その原因の一つに、立場を利用したものが多く、なかなか表に出てこないということがあります。…

コンビニバイトに「買い取りノルマ」が!これって違法じゃないの?

「明日までに全員で30個売りましょう!」チームを鼓舞するような店長の言葉は、時に人を追い込むプレッシャーの言葉へと変貌します。目標が達成できなかった場合、気持ちの…

【知ってた?】年収500万以上ないと日雇い派遣で働けない!?

すぐに仕事を入れられて、すぐにお給料がもらえる日雇い派遣。急にお金が必要になった時、重宝しますよね。筆者も学生時代はよく利用していました。実はこの日雇い派遣に関…

【弁護士執筆】セクハラが「イケメン無罪」でおじさん有罪って本当?どういう定義なの?

連日ハラスメント問題がテレビ等で報道されております。以前の私は、「ハラスメント」問題は重要であるとは思いながらも、個別の労働問題の一つの論点としか認識していませ…

私だけシフトの休み希望が通らない…訴えることはできる?

シフト制の会社で正社員として働いているNさんは、会社の処遇に不満を持っています。その理由は、休日に関してです。事前に休みの希望を出すのですが、受け入れられないこ…

知ってた?本業+副業でも「8時間以上働けば残業代が出る」ってこと

2018年は『副業解禁元年』と呼ばれており、今年に入ってから副業を解禁した企業も非常に多くなりました。私の友人も、昼間の本業の後、夜は地元のコンビニでアルバイトをし…

今さら聞けない素朴なギモン「仕事用の文房具って、自腹で買うべきもの?」

こんにちは。あなたの弁護士編集部です。突然なのですが、みなさん、仕事で使う文房具にかかる費用は自分で出していますか? それとも、『経費』として会社が出してくれま…

大事な会議の日に部下から有給休暇を申請された!拒否することはできる?

「会社の今後の運営方針を決めるような、そんな大事な会議の日に有給休暇を申請された…。」こんなとき、申請拒否することはできるのでしょうか?それとも、どんな理由であ…

旅行のため1ヶ月前に有給休暇を取得したのに突然の取消通告!怒りの反論は通用する?

ある会社に勤めているAさんは、海外旅行のため1ヶ月前に有給休暇を申請。会社から承認され、飛行機やホテルの手配も終え、期日を待つばかりとなっていました。ところが出発…

スポンサーリンク

スポンサーリンク

注目の記事

WORKに関する最新記事