今すぐやめて!認知症患者に信頼されるヘルパーさんは「絶対にしない」。介護歴4年、実践したら嘘みたいに介護ストレスが減ったたった一つのコツ【医師に聞く】

“ケア”を実践してみたら、結果的に「効率が上がった」は本当か?

―――一方で「ユマニチュードのケアが素晴らしいのは分かるけど、そんな時間は取れないし、現実的ではない」という声もあるとか? 義母の施設でもスタッフの方は常に忙しそうなので、「実践するのは難しいかも」と感じてしまうのですが……。

イヴ・ジネスト先生(以下、ジネスト):確かに、そういった声はありますね。ただ少し誤解されやすいのでお伝えしたいのは、ユマニチュードは「時間をかけるケアではない」ということ。「ケアをする人はいったいどのような存在か?」を考える。そして「相手にとって害となることは行わない」と決め、「相手にできることは自分でやってもらい、それ以外のことをサポートする」といったものなんです。

 

本田:ケアの際、「あなたを大切に思っています」というメッセージを相手が理解する形で届けます。そうやって心を通わせることができれば、「この人に任せても大丈夫だろう」と安心してもらえるようになり、結果的にケアの効率も上げることになるんです。

 

―――確かに! 義母も信頼できるヘルパーさんに対しては「介護拒否」が少なく、介護に入るまでのやりとりも比較的スムーズで、時間にゆとりがある印象です。

ジネスト:ユマニチュードは双方向型のコミュニケーションなので、私たちがケアを施すと、相手は必ず感謝の気持ちを届けてくれるようになります。単純にケアの時間が短縮したというだけでなく、思わず笑顔になるような出来事も増えてきますよ。

 

―――今のお話から思い出したのですが、(前回お聞きした)「『介護をしに行く』のではなく『好きな人に会いに行く』という形でケアを始めると、『好きな人のお願いなら受け入れてくれるようになる』」ということですね。介護に関わる身としては、本当に希望が持てます。

本田:認知症をお持ちの方はとくに、大脳皮質の働きが弱ってきているために、理屈で理解することが難しくなり、自分の意に沿わないことを無理やり行う人は、自分にとって敵対する存在ととらえてしまいます。逆に、自分が頼りにしている相手に誘われたときには、人はそれをやってみようかな、と受け入れやすくなります。

 

私たちがケアに赴く時には、逆説的ではありますが、「ケアをしに行くのではなく、その人と良い時間を過ごしに行く」のです。そうすることで、ご本人と良い関係を結ぶことができ、結果的にケアをスムーズに行うことができるようになります。

 

▶福岡市での実体験エピソード

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