今すぐやめて!認知症患者に信頼されるヘルパーさんは「絶対にしない」。介護歴4年、実践したら嘘みたいに介護ストレスが減ったたった一つのコツ【医師に聞く】
「遊びじゃない! 手を振るなんて無理」と言った救急隊の変化
―――ところで福岡市では、「認知症になっても住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らせるまち(認知症フレンドリーシティ)」を目指し、ユマニチュードの推進にも力を入れているとか?
本田:はい。介護施設や病院内だけでなく、救急隊(福岡市消防局)もユマニチュードの技術を学び、救急搬送の際に活かしています。高齢者の場合、軽症であっても重症化のリスクを踏まえ、救急車を要請するケースも多いのですが「救急車なんて呼んでない。私は元気だから病院なんて行かない!」と拒絶される方もいるようで。そんなとき、ユマニチュードによって、搬送がスムーズになったこともあったんです。
ただ、救急隊員がケアを受け入れるのには少し時間がかかったようです。研修で「遠くからアイコンタクト、笑顔で手を振りながら近づく」と伝えると、「手を振る? 遊びじゃないんだから、そんなのは無理です」と言う隊員も多かった。でも一度実践してみたら、まさに手ごたえを感じたそうで。
―――やはり「手ごたえ」なんですね。
本田:今では、救急隊が手を振って「あなたのことを助けに来ましたよ」と言うと、「はい、待ってました」と応えてくれる人もいて、実際に搬送までの時間も短縮されたと聞きました。
ここでも「視野に入って話しかける」「正面から近く長く見る」などを実践することで、助けに来たことを理解してもらえて、安心感を与えられたのだと思います。ぜひ介護や医療の現場、家庭においてもケアを学び、役立てて、その変化を感じていただけたらうれしいです。
◆「ユマニチュード」の技術は、研修を受ける以外にも、書籍や映像から学ぶことができます(※)
(※)参照/日本ユマニチュード学会ホームぺージ
◆「介護」の捉え方が180度変わる!行き詰まっている方にぜひ一度読んでいただきたい一冊


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■『認知症の方と意思疎通が取れる 介護シーン別 ユマニチュード式「話し方・行動」実践編』講談社刊(税込2,200円)

本書はわたしたちが見ている「今」ではなく認知症の方が見ている「今」に飛び込み、ご本人の不安な気持ちを取り除く技術を「介護シーン別」に徹底解説。パラパラとページをめくるだけでも、見出しやイラストで「困っていること&解決策」がすぐに分かる構成。現在、介護をしている方はもちろん、これから介護をする方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊。
認知症ケアの新しい技法として注目を集める「ユマニチュード」。わたしたちが介護をするときに困ってしまう認知症の周辺症状(妄想・暴言・不安・幻覚・不眠・徘徊・・・etc)は認知症の方の不安な気持ちがきっかけになって発症します。
「お風呂に入ってくれない」
「食事を食べてくれない」
「20年前に定年退職した会社に出勤しようとする」
「同じ質問をなんどもしてくる」
など、今困っていることをピンポイントで調べ、対処法がわかる事典的な構成。困ったときにすぐ調べられて、忙しい介護シーンでも使いやすい!
認知症になってから全く意思疎通が取れなかったお相手が、かつての大好きだったご家族の姿を取り戻す。それが「ユマニチュード」のケア技法です。
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【ユマニチュードとは何か】
●フランスで50年近く実践されてきた、“人間らしさ”を尊重するケア技法
認知症である前に尊厳のある人間に対する敬意を最重要視することを前提に、「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの技術を大きな柱に、誰もが再現可能な技法としてまとめられました。寝たきりだった認知症の方がユマニチュードによって立ち上がることができるようになるケースもあり、それは「まるで魔法」と表現されるほどです。
●効果が科学的に実証された
日本では2012年ごろから紹介されはじめ、NHK「あさイチ」など多くの番組で取り上げられました。全国の医療施設・介護施設や地方自治体(福岡市)で導入され、効果が検証されました(ユマニチュードで認知症の行動・心理症状が改善し、介護者の負担感が軽減することが証明された)。
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■お話・著者:本田 美和子 東京医療センター医師
国立病院機構東京医療センター 総合内科医長/医療経営情報・高齢者ケア研究室 室長。1993年筑波大学医学専門学群卒業。内科医。亀田総合病院、米国コーネル大学老年医学科などを経て、2011年より日本でのユマニチュードの導入、実践、教育、研究に携わり、その普及・浸透活動を牽引する。
■お話・監修:イヴ・ジネスト 「ユマニチュード」の考案者
ジネスト‐マレスコッティ研究所長。フランスのトゥールーズ大学卒業(体育学)。1979年にフランス国民教育・高等教育・研究省から病院職員教育担当者として派遣され、病院職員の腰痛対策に取り組んだことを契機に、看護・介護の分野に関わることとなった。
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